【奥秩父】瑞牆山でソロテント泊デビュー残雪登山(公共交通機関利用)
残雪の瑞牆山(みずがきやま)へ行ってきました。
日帰りで十分登れる山ですが、今回は【ひとりテント泊デビュー】を目的に、敢えて一泊二日でのんびりしてきました。
■瑞牆山の概要 百名山&山梨百名山
瑞牆山は標高2,230m、山梨県にあります。すぐお隣に金峰山(きんぷさん)が聳える奥秩父の岩峰です。
日本百名山の一座ですが、電車とバスで比較的アクセスしやすい山ではないでしょうか。
麓にみずがき山荘という小屋があり、そこまでバスでアクセスします。今回はもっとも一般的なピストンルートです。
瑞牆山は7年前の6月に登って以来で2回目です。その時はシャクナゲがキレイな季節でしたが、今回は残雪期となります。
■瑞牆山登山日程、アクセス
日程:2019年4月16日(快晴)~17日(曇り)
□全席指定となったあずさ号で韮崎駅へ
7:30新宿発のあずさ3号で韮崎(にらさき)駅へ向かいます。
2019年の3月から、あずさをはじめ、JR中央線の特急の座席システムが変わりました。全席指定・自由席はなくなり、回数券も廃止されました。
というわけで、改正後初めてのあずさ乗車です。
無事指定席券を買い、スイカでそのまま韮崎まで乗っていきます。韮崎駅はスイカ改札あり、タッチして下車しました。
新宿から韮崎まで、割引を使って3,842円でした(特急代込み)。
□韮崎駅からバスでみずがき山荘へ
韮崎駅の駅前にコンビニはないですが、キオスクがあります。あと、駅そばも営業中。駅の外にお手洗いがあります。
9:35のみずがき山荘行きバスへ乗車。みずがき山荘行きとしては2本目のバスです。
▼バスの時刻表は最新をご確認ください▼
平日のためガラガラでしたが、大型バスではなく17~19席の中型バスのため、週末などは混雑しそうでした。
実際、紅葉シーズンなど、運転手さんの横まで立ち客でいっぱいになるそうです。 終点まで2060円。
10:47終点みずがき山荘に到着しました。バス乗車の約1時間、ほぼ寝ていましたが、最後は山道なので車酔い・・・。
到着した場所に登山届を出すポストや鉛筆などもあります。
■瑞牆山残雪登山の山レポ
【10:50】登山開始!
道路から、標識に従い林の中へ突っ込んでいきます。登山開始!
標識によると瑞牆山の山頂まで2時間50分。
ただ、登山あるあるの1つ、「登山口がわからない」になりかけます。標識通り林の中入っていっても、登山ルートに合流するまで落ち葉が多くて道がよくわからない・・・
この道、1月に金峰山へ登ったときはまだ雪がありました。同じ道から途中で向かう山が分かれます。
何とか道を探し出しルートへ。最初はこんな感じでまったく雪はないです。
今回は「はじめてのソロテント泊」を自分のテーマにしているため、テント泊装備が重いです。こんな日帰りで来る山に大荷物は私だけですが、ゆっくりと歩きます。
30分ほど歩くと、最初に展望が開けるベンチがあります。
瑞牆山が見える!青空です!あそこまで歩くんだなあ。
この展望ベンチを過ぎると雪が残る道となりましたが、まだ靴そのままで大丈夫です。
展望ベンチから15分弱で、富士見平小屋手前の水場に来ました。
日帰り登山ならスルーでOKですが、今日は宿泊なので水を汲んでおきます。
湧き水だそうです。夏でも枯れないとか。美味しくいただきました。
ちなみに富士見平小屋からは3分の距離です。
【11:47】富士見平小屋到着
富士見平小屋でテントの設営してから瑞牆山へ向かいます。ただ、富士見平小屋やってなかったです。
平日だからでしょうか。。リサーチ不足が痛い。
小屋のドアにお金を入れるミニポストがあるのでそちらに1000円を入れてから設営します。
こちらのトイレは男女1つずつ。宿泊しない場合は利用料100円です。きれいに清掃されていました。
【12:15】富士見平小屋出発し、瑞牆山方面へ
富士見平小屋は休憩場所であると同時に、金峰山と瑞牆山の分岐になっています。
テント内にいらないものは置いて、アタックザックで身軽に歩き出します!
▼小屋の左側へ歩く道が瑞牆山への道
歩き始めてすぐ足元は雪に。ところどころ滑って歩きずらい。
富士見平から約15分ほど歩いて、「いよいよ大下り」という斜面になったので6本ツメ軽アイゼンを履きました。
▼怖くはないけどノーアイゼンでは神経を使う斜面
下りきると、また土と雪と交互に出てくるような道が続きます。アイゼンとるのも面倒だし、結局ずっとアイゼンつけたままでした。
途中の大岩。大きさ比較できるものがないのが残念。かなり巨大です。
ルート上はピンクテープや標識がかなり親切に設置されており、道に迷うことはありません。
▼新しめの看板もありました。
アタックザックだけなのでかなりの軽装なのに、登っていくのはやっぱり息が切れます。途中、シャクナゲがたくさんありました!
▼まだ花のない葉っぱだけのシャクナゲ
▼ 以前6月上旬に登ったときはシャクナゲ満開でした。(レンズ濡れてぼけてますが)
雪の状態はシャビシャビという感じ。もふもふではなく、つるつるでもなく。
すれ違った登山客15人くらいでしたが、ほとんどが軽アイゼンでした。
チェーンスパイク2人くらい、何もつけていない人もいましたが、岩の上でたまたま外していただけかもしれません。
この時期は軽アイゼンがベストアンサーだと思います。
岩にも雪がついて、鎖を覆っていました。
それにしても、快適な気温です。登るので汗は書いているのですが、足元の雪でそこまで暑くならず、基本的には樹林帯なので太陽を遮ってくれます。
疲れたら後ろを振り向いて景色を探します。
登ってくると、富士山!!!朝はなかった雲が出てきてはいますが、それでもくっきり!
富士山が見えるとテンション上がります。
そろそろ樹林帯も終わりかな?という青空が見えてきたらもうひと踏ん張り。
瑞牆山らしい巨石がでてきます。
これでもう山頂かなと思ったけど違いました。でも、青空で元気がでます!
やっと、山頂まであと10分!こう見ると結構雪ありますね。山頂に至る最後の岩を登って・・・(ロープ持たなくて登れます)
ついに山頂です!
【13:40】瑞牆山山頂
瑞牆山着きました!コースタイムだと富士見平小屋から2時間ですが、1時間25分で到着です。ゆっくり歩いて結構立ち止まっていましたが、休憩はしていません。
山の方角を示すもの(方位盤?なんていうのでしょう)があります。
平日で遅い時間なので山頂には誰もいませんでした。景色ひとり占めです。
▼南アルプス まる見え
▼お隣の金峰山。山頂の五丈岩も目視できました。
▼富士山の眺望も良いです
▼一番きれいだったのは八ヶ岳!赤岳~横岳~硫黄岳~天狗岳 まる見え
とにかく開放感のある山頂で、岩の上に座ってのんびりできました。
写真ではうまく写らないのですが、御嶽山や八ヶ岳の後ろの北アルプスの白い峰々も見えて、パノラマビューの山頂です!
平らなところはあまりないので、山頂でお湯を沸かしたりするのには向きません。auは電波入りました。
絶景をゆっくり堪能したら下山します。来た道を戻るだけなので大変ではないですが、もう登ってくる人はいない時間。
ひとりなので、「ここで足をくじいたら誰にも発見されない」という緊張感があります。
【15:10】富士見平小屋に戻ってきました。
幸い足を挫くことはなく、約1時間強で無事に富士見平小屋まで戻ってきました。
日帰り登山の場合はここから30分ほど下って下山完了ですが、今日はここに泊まります。
■富士見平小屋でテント泊
富士見平小屋テント場情報
テント場はこんな感じで100張ほどのキャパがあります。小屋のすぐ前に「富士見」という名前にぴったりな富士山眺望スペースもありました。
テント宿泊料が1000円。今回は私ともうお一人だけで広々過ぎるくらいに使えましたが、ファミリースペースなど区画が分かれています。
きれいに整地してあって、初めて自分で設営するのでも問題ありませんでした。
初の「ひとりテント泊」がしたくて来たわけですが、どこが初心者の私でもいけるところか、色々調べました。
その結果、以下の理由で富士見平小屋のテン場を選びました。
- 登山口から近い
- 稜線上等で風の影響を受ける場所ではない
- 一度登った山で安心感がある
- 水場が近い
- 小屋(というかトイレ)がしっかりある
結果的に大正解!
まあ、富士見平小屋は閉まっていて小屋ランチと小屋ビールは飲めなかったので、また今度のお楽しみです。
テン場が空いているので、不慣れな手つきで設営していても恥ずかしくないのも良かったです笑
はじめてのテント設営!一人でできました。
テント泊自体は何度か経験あるのですが、設営はいつも旦那さんに任せっきりでした。今回は前日に家で設営の練習をして臨みました。
広げて・・・(山頂行く前に設営してます)
できた!
ひとりでちゃんとできた!できないと寝る場所ないけどとりあえず満足。
2人用のテントですが、どちらかというと大柄な男女が寝ると、いつもはキツキツ。でも今日は一人で広々使えます。
今日の山ご飯
さて、無事山頂から戻ってきてテントに腰を落ち着けたらご飯です。ワインを飲みながら進めます。
ご飯といっても、レトルトカレーです。
ご飯はアルファ米に水を入れて1時間ほど放置。
家で切っておいたウインナーとナスを火にかけ(飲んでいた)ワインで温めて・・・
レトルトカレーを入れて煮ます。
ナスが柔らかくなったら完成。
火にかけるだけの手抜きご飯!
アルファ米が出来上がっているのでこの中に投入。温かく食べられます。
美味しい。レトルトカレーだけだと具がありませんが、具を入れるだけで満足度がすごい!
ということを一人楽しみ、自己満足します。鍋が焦げ付いたのが反省点。
初ソロテントで気づきましたが、ここまでの料理のくだり、すべて無言なんですよね。
なんとなく、初めて一人暮らしした時の感覚に似ています。
色々と小さな発見や感動があるけど、無言。でも楽しい!
遊んでいたら日が暮れてきました。夕日を見るのにすごくい適したテン場ではないですが、今の時期は木に葉っぱがないので、夕日も見えました。
4月の瑞牆山・富士見平にてテントで寝る
食事が終わると持ってきた文庫本を読んでテントの中で過ごしました。
本を読んでいるとあっと言う間に21時半になってて、切り上げて寝ました。
しかし。
寒くて眠れない!寝付けない!
この夜、長袖ロンT、薄めのフリース、ダウンを着て、下はダウンパンツも履いてシュラフに入っていました。