【奥秩父】シャクナゲ満開の甲武信ヶ岳登山(電車利用・長野から山梨へ縦走)
5月も半ばになると山では新緑が美しい時期。その鮮やかな新緑とシャクナゲのお花を求めて、昨年5月末、百名山の一つ・甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に行ってきました。
どちらかというと地味で無骨なイメージの山でしたが、そんな地味な山(失礼)が一年で一番華やぐ季節がシャクナゲのシーズン!テントを担いで一泊二日で行ってきました。
- 1、甲武信ヶ岳とは【 奥秩父の百名山】
- 2、日程・甲武信ヶ岳登山ルート(毛木平~西沢渓谷)
- 3、甲武信ヶ岳・毛木平への電車利用のアクセス方法
- 4、甲武信ヶ岳登山の山レポ
- 5、塩山駅へバスで帰る。塩山温泉で日帰り入浴
- 7、甲武信ヶ岳テント泊の服装&感想
1、甲武信ヶ岳とは【 奥秩父の百名山】
甲武信ヶ岳は標高2,475m、日本百名山にも選ばれています。山の名前の”甲武信”とは甲斐=山梨、武蔵=埼玉、信濃=長野。三県にまたがる山ということですね。
夫婦2人登山ですが、旦那さんは高い山が好みで地味目な山(失礼)に当初全く興味を持ってくれませんでした。それを「花が綺麗でどうしても行きたい!百名山だよ!ということは名山なんだと思うよ!」と説得してなんとか出発。
結果としてはかなり楽しく美しく、思い出に残る山行になりました。
2、日程・甲武信ヶ岳登山ルート(毛木平~西沢渓谷)
◆日程:2018年5月26日(土)~5月27日(日)
私は旅も山もベストシーズン主義。その土地が一番綺麗な時、快適な時期に訪れたい派です。
よって、過去数年分のヤマレコやブログを見てシャクナゲの満開時期を狙い、ここだ!と決めた日程が5月の最終週でした。
◆登山ルート:毛木平~西沢渓谷
甲武信ヶ岳への登山口は大きく分けて2つあります
- 山梨県側の西沢渓谷
- 長野県側の毛木平(もうきだいら)
今回私たちがとったルートは、長野県側の毛木平から入り、甲武信小屋のテン場で一泊。翌日山梨県側に降りる縦走ルートです。
▼書いたほうがわかりやすいので手書きルート▼
東京都方面からだと西沢渓谷がアクセスしやすく、電車とバスでも車でも行くことができます。実際、過去レコでは西沢渓谷からのピストン(日帰り)が多いです。
しかし、それだと千曲川(ちくまがわ)源流は見られません。また、西沢渓谷からだと徳ちゃん新道を登ることになりますが、他の方のレポだとかなり骨の折れる登りだということでした。しかも日帰りにすると長時間歩行・・・。
長野県側の毛木平は、東京方面からだと正直アクセスは悪いです。でも、折角行くなら千曲川の源流も見たいしシャクナゲも見たい!登りは緩い方がいい!ということで、
【長野県側の毛木平から入り、甲武信小屋のテン場で一泊。山梨県側西沢渓谷へ下山の縦走ルート】
に決定しました。
3、甲武信ヶ岳・毛木平への電車利用のアクセス方法
【電車】
①7:00新宿発(JR中央線・あずさ1号)→8:53小淵沢着
※2018年の時刻なので、運行スケジュール変更の可能性あります。
②について、本当は野辺山ではなく、信濃川上駅が毛木平の最寄です(最寄といってもタクシー利用)。でもJR小海線の本数が少なく、これに乗らないと10:40信濃川上駅到着だったので、信濃川上の一つ手前の野辺山駅まで行く列車に乗りました。
山登りで1時間のアドバンテージは大きいですからね。
JR小海線は日本一高いところを走る鉄道だそうです。その中でも野辺山駅はJRの駅で日本最高所(1,345.67m)と、ちょっとした観光スポットでもあります。
【タクシー】
野辺山駅でタクシーを呼び、毛木平駐車場まで約40分弱/8,900円でした。結構かかかるけど・・・止む無し。ちなみに、信濃川上駅からだと約30分。そんなに変わらないですね。
あらかじめタクシーを予約しておくとスムーズです。私たちは当日その場で野辺山駅下車を決めたので、タクシーにもその場で電話。配車まで20分ほど待ちました。(シャクナゲ時期でタクシーもフル稼働のようでした)
10:45 毛木平駐車場にタクシーで到着。駐車場にはお手洗いもありました。
4、甲武信ヶ岳登山の山レポ
■毛木平~千曲川源流コースで甲武信ヶ岳へ(登り)
11:00登山スタート!
千曲川源流コースを辿ります。
基本的に甲武信ヶ岳への登りはどちらから登っても樹林帯ですが、新緑が目に眩しい!
途中から沢沿いの道になり、水のせせらぎを聞きながら歩く気持ちのいい道です。ナメ滝という小さな滝まできたらあと2時間。
水が透き通っていて綺麗です。
爽やかな道を歩いていくと、千曲川の源流が!岩の合間の地面から湧き出ていました。これが大河の一滴か~と思いながらとりあえず飲みます。本当にチョロチョロとしか出ていないのでこれを汲むのは時間がかかります。
▲わかりずらいけど水が湧き出しています。
登りの最後は岩のガレ場。小さな花が咲いていました。
ここまでくれば樹林帯を抜け、視界も開けます。山頂ははもうすぐ!ただし生憎のガス模様。
そして、甲武信ヶ岳の頂上到着!
山頂には立派な山頂碑が立っています。2018年の初テント装備がずっしりと重く、なかなかに疲れました。
■甲武信小屋でテント泊
山頂まで15分と至近に甲武信小屋があり、今日はここのテン場に泊まります。
シャクナゲ時期ということもあり、色とりどりのテントがたくさん。
なんとかテント張れるところもあり、お隣とも近すぎず快適でした。小屋は混んでそうでしたね。さすが花の力!
テントは一張500円、それに一人当たり利用料500円。二人で合計1500円。
水は1L 50円でした。
テントを張ったらのんびりビールを飲んで、夕食です。
二人でテントの時は大きいお鍋を持っていくことが多く、この日も煮るだけの塩鍋&らーめんで満腹になりました。お皿忘れたので鍋からそのまま食べたのがちょっとアレでしたが・・
ご飯を食べたら旦那さんがコロンと寝てしまったので本を読んでのんびりします。
夜はさすがに冷えます。ダウンパンツ買ってよかった!
■シャクナゲ見頃!徳ちゃん新道を通り西沢渓谷へ(下山)
翌朝、テントに荷物は置いたままもう一度山頂へ。昨日は曇っていたけど、今朝は富士山も見えました!気持ちのいい朝!
朝ごはんにサンドウィッチを作り、食事をしたらテントを撤収します。
7:15 甲武信小屋に別れを告げ、西沢渓谷へ向け出発です。
歩き出してしばらくすると一気に視界が開け、周りの山々を見渡せる場所があります。
今日はいい天気!
途中、木賊山(とくさやま)という場所を歩き通過。ここの山頂碑がある場所は展望ないです。
そして!いよいよシャクナゲが出てきました!
8:45~ シャクナゲエリアへ。
大ぶりの花がたわわです。テンションが一気に上がる!
濃いピンク色のものから、白いもの、薄いピンクなど色とりどり。
私のカメラではうまく撮れませんが、本当にきれいです!こんなにたくさんのシャクナゲが咲いているとは・・・!しかもお花と近い。
多くの人が立ち止まって写真を撮っていました。私たちも写真撮りながらだから、なかなかすすまない。
これは見に来て良かった~。樹林帯がパッと明るくなる、お花の可愛さ華やかさに幸せな気持ちになります。是非見に行ってほしいです!
シャクナゲを愛でながら進むと、徳ちゃん新道と近丸新道の分岐に来ます。過去レコで近丸新道は上級者向きで普通は通らないとあったので、迷わず徳ちゃん新道へ。
徳ちゃん新道からはシャクナゲではなくツツジがたくさん咲いていました。
伝わりずらいですが、緑のシャワー感がすごいです。
徳ちゃん新道自体はかなり急な道で下りでも足が疲れます。これを登る日帰り登山の人ってすごいな・・・とつくづく思う。
足には負担のかかる道でも、ツツジのショッキングピンクや緑の木漏れ日がとっても爽やかな道でもあります。
ところどころ、木を掴んでスピードを殺しながらくだっていきます。
ここまでずっと樹林帯です。新緑の気持ちのいい時期で最高に爽やか&お花もきれいですが、新緑ではない夏や冬は結構退屈かも。。秋もよさそうですね。
そして。
11:15西沢渓谷へ下山完了!
徳ちゃん新道長かった~。西沢渓谷にはお手洗いもあります。ここまでくると渓谷を散歩しにきている普段着の人も多くなります。
登山口から25分ほど歩いてバス駐車場へ。
更にそこから10分歩くと道の駅があるので、ここでお昼ご飯を食べました。とっても疲れていたので一人二人前ずつ食べました笑
5、塩山駅へバスで帰る。塩山温泉で日帰り入浴
道の駅にもバス停があり、【塩山駅行きのバス】【山梨市駅行きのバス】両方がでていました。
塩山駅行きのバスに乗りました。下調べしていないので普通に終点の塩山駅まで(乗車料金1000円くらい)乗ってしまいましたが、温泉は塩山駅の一つ手前のバス停で降りると近かったようです(バスに乗っていた他の登山者が一つ手前で降りて、結局温泉にいらっしゃったので)。
温泉は、塩山温泉の宏池荘(こうちそう) 日帰り入浴400円でした。
リンスインシャンプーがありましたね。ドライヤーはフロント?からレンタル式でした。
▼公式ホームページ
美肌の湯らしいです。芯から温まるいいお湯でした!
そして塩山駅から電車で帰宅しました。
7、甲武信ヶ岳テント泊の服装&感想
登山を始めたばかりのころはシャクナゲが咲いていても全然興味なかったのに、いつの間にか山で咲く花に気を取られるようになりました。
開花時期を予想してきた甲斐あり、甲武信ヶ岳では満開のシャクナゲやツツジに出会えました。甲武信ヶ岳は地味な山だと思っていたけど、お花のおかげで本当に賑やかな華やかな山行となりました。
今回日帰りではなく1泊して土日を通して山にいましたが、ゆっくりできるのが一番いいですね。(日帰りで登って降りてが体力的にキツイという理由が大きいですが)
宿泊するなら、5月末とはいえ標高2400mほどで夜を越すことになるので防寒対策は必須です。
〇ダウン
〇ダウンパンツ
〇手袋
これらはマスト!日中着ていた長袖にレインウェア、更にダウンを着て寝ました。
荷物は重いけど、やっぱりテントは楽しいなあ~。
翌日は筋肉痛が来ましたが、公共交通機関ならではの長野県側から山梨県側への縦走登山、やってよかった!と思います。
今年のシャクナゲももう咲いているでしょうか。梅雨が始まるまでもうすぐとなりましたが、またいい登山ができますように!
では。
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