今日もポレポレ 女山旅日記

ポレポレとはスワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」。山が好きな女子が登山、旅行、美味しい食べものを綴る旅日記ブログ

【北アルプス】(①折立~薬師峠)黒部五郎・鷲羽・雲ノ平・高天原・三俣蓮華・双六テント縦走4泊5日

2019年の夏休みは北アルプス4泊5日の縦走登山に行ってきました。北アルプスで3泊以上するのは3年ぶり、しかもテント泊装備では初めて!

重い荷物に不安もありつつ、電波の届かない山に囲まれた幸せな5日間となりました。

 

まずは一日目、折立〜薬師平の記録です。

 

日程・今回の縦走ルート

■全日程&ルート概要

日程:2019年8月9日(金)~13日(火)

 

縦走ルート:折立in~新穂高out

【1日目】折立登山口〜薬師平テント泊 →ココ。

【2日目】薬師平〜黒部五郎岳〜三俣山荘テント泊

aotora2019.hatenablog.com

 

【3日目】三俣〜鷲羽岳〜ワリモ岳~祖父岳〜雲ノ平〜高天原温泉泊

【4日目】高天原〜岩苔乗越〜三俣蓮華岳双六岳〜双六小屋テント泊

【5日目】双六小屋〜新穂高温泉下山

この北アルプスの三俣蓮華・雲ノ平界隈の山のいいところは、日々絶景の連続にもかかわらず危険箇所が殆どないこと。切り立った崖のような山ではなく、どこまでも大きな山が連続するため、神経をすり減らさずに歩けます。

また、山奥にしては山小屋も多いので、休憩も随所ですることができます。そんなわけで大好きなエリア。久しぶりに北アルプスをぐるぐる歩きたいね~と旦那さんと話していました。

 

プランを話し合う中で、①行ったことのない高天原温泉に泊まること②未踏の黒部五郎岳鷲羽岳を訪れることを念頭にルートを組みました。

その2つの条件の上で、なるべく毎日の歩く距離を一定にしたり、同じところを歩かない・泊まらないように・・・と考えて今回のルートとしました。

 

その一日目、折立〜薬師平の記録です。

 

■1日目:折立~薬師平 コースタイム

▼今回の私のコースタイム

(7:30)折立登山口発~(9:00)三角点ベンチ~(11:20〜12:00)ランチ@太郎平小屋~(12:20)薬師峠テント場 ゴール

 

折立へのアクセス【夜行バス】

 折立へは毎日あるぺん号の夜行バスで向かいました。埋まっていたら富山駅への夜行バス&富山駅~折立登山口へのバスの合わせ技でもいいと思ってましたが、運よく空いていたので。

※今日の行程は登り5時間のみなので、夜行バスが取れなければ電鉄富山+折立へのバスでも何とか間に合います。

 

富山駅からのバス運行情報

バス - 夏山バスのご案内(有峰線) | 富山地方鉄道株式会社

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木曜の夜に都内を出発しますが、仕事が終わらず本当に乗り遅れるかと思いました・・・。

家で待ってる旦那さんに文句を言われつつ険悪なムードで何とかバス乗り場に着きましたが、夜が明けて登山口に着くと夫婦喧嘩も忘れてテンションMAX!夏休みの始まりです。

 

そう言えば、この前の槍ヶ岳でも思いましたが、4列シートでも座席にゆとりがありました。数年前より快適になってます!

が、ちょこちょこSAでの休憩が入りその度に車内の補助灯なのか人が歩く気配が気になってしまうのか、あまり熟睡はできませんでした。

 

折立登山口より太郎平小屋へ

 6:40 夜行バスにて折立到着

 歯磨きしたり日焼け止めを塗ったり、準備をします。折立のお手洗いにはこんな張り紙が。

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熊が登山口までいるんだ・・・出てきませんように。

折立にはキャンプ場もあるので、ここで前泊していくのも楽しそうですね。

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今回の私達のザック。私は60L、旦那さんは75Lです。折立に水場はないので、太郎平小屋までに必要な分は都内から持ってきています。

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折立へ下山したことはありますが、ここから登るのは初めて。登山口に自販機はあります。

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の~んびり準備をして・・

7:30 登山スタート!

最初は樹林帯を少しずつ登っていきます。蒸し蒸しする樹林帯ではなく日差しを遮ってくれるのがありがたいです。

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ただ、結構大きな岩があったりして、重い荷物を背負って足を上げるのが疲れます。

雨の中だったら岩が滑って大変だっただろうなあと思いながら、ゆっくり歩き続けます。夜行バス明けは体がまだ慣れていないのでゆっくりペースです。

 

そんなこんなで登り始めて1時間半、三角点のあるベンチに到着!景色が開けました。

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ここで朝食の残りのパンを齧って休憩。

時刻は9時ですが真夏の光線が刺すようです。向こうが劔だねえなんて話しながら皆休憩しています。

 

ここからは樹林帯ではなく、開けた青空の元歩くので景色も良好、歩きやすい道になります。

 

折立から登るのは最初の1時間半が頑張りどころですが、逆に最初の1時間半だけ頑張れば、あとは展望ルートになり楽しく歩けます。

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立山方面も快晴!

三角点までの最初の1時間半がドロドロの岩・土の登山道だったのに対し、三角点以降は木道や岩が綺麗に敷かれていたり、整備された道に。

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9:45 途中のベンチでまた休憩。青空と白い雲がとっても夏休み感!!

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整備されて歩きやすいとは言え、真夏に地味にキツイずっと上り坂。疲れたら水を飲んで休憩します。今日は登り5時間のみ、急ぐ旅ではありません。

 

ところで、折立から登っていて思ったのがテン泊装備の人が多いこと多いこと。以前新穂高から登ったときは、テントの人より山小屋泊と思われる30Lくらいのザックの人の方が多かったけど(自分たちも山小屋だった)、今回圧倒的にテン泊装備の人が多いです。山小屋空いてるんじゃないかなと思うくらいに8~9割テント装備でした。

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新穂高より折立の方が2泊3日など短めでも雲ノ平など行けるからテントが多いのか?ここ3~5年で圧倒的にテントが増えたのか?定かではありません。

 

ずっとこのように炎天下遮るもののないところを歩くので、折りたたみ傘を日傘代わりに差して歩いている人もちらほら見かけました。

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徐々に登るにつれ、劔岳が見えたり、薬師岳が見えたり。

キンコウカの黄色い花が群生している場所があってキレイでした。

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暑くなってきて、雲が出て来てしまいました。まあこのくらいの方が今日は歩きやすいですが。

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4年前初めて雲ノ平のあたりを縦走した夏、この折立へ下山した時は雨が降っていて、木道の横やら岩の隙間やらに雨水が溢れていました。

レインウェアを着て蒸し暑い中下山しましたが、岩は滑るは(くだりだし余計に)蚊はぶんぶん飛んでるわ(今年は皆無)汗なのか雨水なのかわからないけど暑くて不快だわ、大変な下山でした。

 

その時は歩き切った達成感もあり、嫌な思い出ということはではなく、

逆に「また来ても決して折立からは登るまい。下山だから良かったけど、登りで何時間もこの道を歩くのは大変だ」と心に留めることになりました。

 

その翌年も2回来ましたが、やはり折立は下山で利用しました。でもどんどん下山スピードは上がったので、「あれ?雨じゃなければ歩きやすい」と思ったことを覚えています。

 

3年振りの縦走、初めて折立を登りで利用して、考えを改めました。

折立からの登り、いいですよ。

緑の稜線を見やりながら歩くのが堪らなく幸せです。

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他の登山者の方に抜かされたり追いついたりしながら・・・

太郎平小屋に着きました!

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お腹が空いた~!ランチ食べます!

 

太郎平小屋で休憩

 11:20 太郎平小屋到着!

 

折立登山口から約4時間で到着しました。ゆっくり歩いて休憩もしたので決して速くなかった筈ですが、持っていた地図にはコースタイム5時間と書かれてたので喜びます。コースタイム甘かったみたいですね。

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今回はテントなのでここでは休憩のみ。ちなみに、4年前に宿泊したときの夕食はこんな感じでした↓

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漫画とかたくさんあって、住環境良かった印象。

 

小屋の前はこのような広場になっており、百名山薬師岳を望みながら休憩ができます。

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見晴らし最高です!太郎平小屋が立山方面、黒部五郎方面、雲ノ平方面など各方面へのジャンクションになっているので、小屋の規模も大きく、たくさんの人がのんびりしていました。

 

さて、まずは売店でビールをいただきます。1,000円と高級ですが生ビールもあります。

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ここはモルツなんですね。山小屋のビールとしては珍しほうではないかと。

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そしてネパールカレーの大盛りをいただきました。ごろごろ野菜が嬉しい。

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スパイスが暑い中食欲をそそります。ご馳走さまでした。

100円で水も汲めますし、綺麗な外のお手洗いもあり、休憩にはぴったりです。

 

薬師峠へ向かい、テント泊

 カレーを食べ終わった時点で12時。まだ歩けるけど黒部五郎小舎まで歩くと18時過ぎそう・・と作戦会議をしましたが、無理をせず予定通り薬師峠のテント場へ向かうことにしました。さすがに18時過ぎになるのは非常識ですし。

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薬師峠のテン場までは太郎平小屋から約20分。受け付けはテン場でできます。ついでにビールやジュースもテン場で売ってます。

 

12:20 薬師峠のテン場に着きました。既に色とりどりのテントが張られています。

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聞いたところ、テント場の受付は13時から。先にテント張ってていいので、時間になったら受付に来てください、スタイルだそうです。

 

では我が家も設営。

今回は、初めてタープを持ってきてみました。うちのテントに前室がなく、荷物を置ける前室スペースが欲しいなあと思っていてモンベルのタープを買ったもの。

大きいのでテントを覆うようにして張っていますが、これ以上小さいのが見つからなかったのです。

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なんかピンとしてない・・まあ初めて張ったのでこんなもんでしょうか。格好よく張るにはもっと慣れる必要がありそうです。

不格好でも日差しを防げてテント前でのんびりするにはもってこいです!

 

あ、チングルマ。綿毛になってました。

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ここ薬師峠のテン場には100張分のスペースがありますが、山の日の前の金曜日ということでかなり混んでいました。

今は見えているこのスペースも、夕方にはテントの置き場がない位になってました。やはり早めに到着しないとですね。

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【薬師峠 テント場情報】

幕営料金 1,000円

◎テント場では眺望なし、少し小屋に戻ると薬師岳など綺麗

◎トイレあり(汚くない、途中からペーパーなくなってたので持参要)

売店あり ビール、炭酸、グッズなど。コーラはなかったので太郎平小屋にて。

◎水場あり(流しっぱなし。冷たくて美味しい!)

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今夜の山ごはん

テントで昼寝したり太郎平小屋前のベンチでお酒を飲んだりして午後は過ぎていきました。暗くなる前に夜ご飯です。

 

初日の今夜は白湯鍋にしました。ナイフを持ってきていませんので、ちくわをそのまま入れたらなんか闇鍋みたいな画に・・。

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見た目はアレですが、味はちゃんと鍋です。最後は雑炊にして美味しくいただきました。

 

あと、今回は干し野菜に初挑戦しました。

夜行バスに乗る日の朝、マンションのベランダに切ったキャベツなどの野菜をザルに入れたまま放置して会社へ行き、夜取り込んで持ってきました。

ちゃんとしなしなに小さくなってました!コンパクトになるし、野菜から水分でると腐りそうなので、長めの山行では干し野菜が便利ですね。

 

片付けたらテントにごろん。

▼テントから外を見た図

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テン場で変わったテントないか皆さんのお住まいを見たり、本を読んだりしていたら夕暮れに。

 

印象派の絵のような美しい空。日が完全に落ち切る前って何でこんなに綺麗なんでしょう。

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こうして一日目はのんびりしつつ楽しく過ぎていきました。

 

つづく。

 

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