紅葉の雨飾山登山(雨飾山荘前泊/雨飾高原キャンプ場下山/公共交通機関利用)
10月最終週に行った紅葉の雨飾山登山。雨飾山荘前泊編に続き、次は2日目の登山日の記録です。新潟側の梶山登山口より登り、長野側の雨飾高原キャンプ場へ下山。下山後の温泉も楽しんだ後、電車とバスで帰って、平日休みを満喫してきました。
- 🍁日程、ルート(新潟側→長野側縦走)
- 🍁私のコースタイム
- 🍁雨飾山の紅葉見頃は?
- 🍁紅葉の雨飾山登山レポ
- 🍁下山後温泉/雨飾温泉「雨飾荘」
- 🍁雨飾山からバスと電車での帰宅方法・帰り方
- 🍁雨飾山登山の感想
1日目、雨飾山荘前泊編はこちら↓
🍁日程、ルート(新潟側→長野側縦走)
日程:2019年10月28日(月)
ルート:
長野側に「雨飾荘」という旅館もあるので紛らわしいですが、「雨飾荘」は旅館、「雨飾山荘」は山小屋寄りの宿です。名前、似すぎ笑!
一般的には、長野側の雨飾高原キャンプ場へ車でアクセスして、ピストンで日帰りで登る人が多く、肌感覚ですが8~9割くらいではないかと。私は車ないので電車とバスです。
公共交通機関アクセスで長野側から登る場合、雨飾高原キャンプ場に前泊するか、周りの温泉宿に泊まってから登ると良いです。ただし、もし温泉に泊まった場合、温泉宿からキャンプ場まで徒歩一時間歩かないといけないので登山スタートが遅れてしまうのが難点。
その点、新潟側の雨飾山荘に前泊だと小屋のすぐ裏手が登山口なので朝から登ることができます。
🍁私のコースタイム
▼今回の私のコースタイム
(5:50)雨飾山荘発~(8:47ー9:07)雨飾山山頂~(10:25-10:30)荒菅沢~(11:35)雨飾高原キャンプ場下山~(12:22-13:15)雨飾荘立ち寄り入浴~(13:17)バス停到着~(13:27)バスにて雨飾高原出発
新潟側の雨飾山荘から出発して長野側のキャンプ場下山までと考えると、行動時間5時間45分でした。そこからバス停まで約1時間歩きます。
🍁雨飾山の紅葉見頃は?
雨飾山の例年の紅葉見頃は10月中旬です。(何年分ものヤマレコや他の方のブログを見た私調べ)細かいですが、10月13日頃がいいかなと思ってました。
紅葉の名山で、一番綺麗な季節に行きたいと思っていました。ただ、山の特徴なのか紅葉の季節にスカッと晴れることは少ないようです。
また、紅葉で人気の山だけあり、シーズン中の土日は早くから宿が埋まってしまいます。
2019年は9月になってからも残暑が厳しく、全国的に紅葉が遅い年でした。例年より2週間ほど遅かったので、2019年の紅葉の見頃は10月下旬〜末でした。
🍁紅葉の雨飾山登山レポ
■雨飾山荘〜山頂
早朝5時、雨飾山荘で朝ご飯をいただき、出発の準備をします。
5時半には出たいと思ってましたが、まだ暗くてそんな気分にはなりません(あと食べるのが遅いので)。でも私にはバスの時間があります。
下山してから温泉まで1時間車道を歩いて、温泉にもちゃんと入りたいし、帰宅時間を考えると雨飾高原を出る「14:29」発のバスには乗りたい。遅くとも「15:17」発のバスには間に合わないとマズイ。
逆算するとグズグズしてはいられないので、朝はちゃちゃっと準備します。
5:50 出発!雨飾山荘に宿泊していた人の大半は雨飾山に登りますが、皆さん車なのでバスの時間を気にしているのは私だけでした。ということで一番最初に出発。
雨飾山荘のすぐ裏手から登山道が始まります。
この三角屋根の建物が温泉棟ですが、この建物の左側を奥へ進みます。山荘に来る時の道ではないので注意。
(こんな近くの登山口なのに見落として別の方向に歩こうとしていた私・・・教えていただいた方、ありがとうございます!)
まだ薄暗いですが、ヘッドランプがなくても何とか歩ける位には明るくなりました。
最初は段差のある登りから始まります。
急な段差も、体が温まると思うと嬉しいもの。あと、何となく薄暗い山を一人で歩くのは心細いので、序盤は立ち止まらずに登り続けました。しっかり熊鈴鳴らしてます。
登る途中、木の間から向こうの山が見えます。樹林帯を登るといっても意外と景色よいです。山の朝だ~。
やがて、「薬師尾根」という尾根に出ます。もう尾根?!景色良いのかと期待。ここから山頂まで3時間30分と書いてありました。
薬師尾根、うまく写真は撮れませんがちょっと視界が開けて明るくなりました。この時点で6:15。
最初が一気に登りだったので、体も温まりました。誰とも会わない静かな朝の山。
登り始めて約35分、ハシゴが現れました。
「神難所はしご」。地図で名前を見た時、難所というワードにびびりましたが、ただの数段の怖くないハシゴでした。良かったー。単調な道よりこういうのがあった方がスパイスがあっていいです。
ハシゴを登った先がまた視界が開けていて、向かいの山の紅葉が目に入ってきます。
キレイ〜。やっぱり急なひとり登山でしたが来て良かったです。
朝なのでイマイチ光のない写真ですが、紅葉を見ながら登れるのは楽しい。写真を撮るのがいい休憩になります。小さな秋を探しに来たんです。
次はアルミはしご。いちいち看板があるのが親切ですね。
アルミはしごを登りきると、こんな看板が。
7:00「一ぷく処」通過。
一服ってことは、ここで息を整えろってことかな?と思って周りを見渡します。と、絶景~!
わーーー!朝の光が山肌に当たってすっごく綺麗!日本海側と思われる、山からの平野へ広がる空間もしっかり見えています。テンションが上がってひとり感嘆を漏らしつつ、先へ進みます。
途中、「中の池」という場所にでました。モリアオガエルの生息地らしいですが、池はなし・・以前は池だったということでしょうか?
この後も急な坂を上りつつ歩きます。
長野側よりも新潟側からの方が登山口から山頂までの距離は短く、その分急なので登りは大変である、と登った人の意見をネットで見ていたので、急なのは承知の上。でも荷物が軽いのでそこまで辛いとは思いませんでした。
雨飾山を登っていて思ったのは、要所要所にある看板の多さ。
「雨飾山山頂まで60分」!いいペースで進んでます!
看板があると、(地図はあるといっても)道が合っているなという安心感にもなるし、山頂までの時間を刻んでくれると頑張れます。
登山道に目をやると、霜が降りてました。紅葉が遅いとはいえ、もう10月末。そろそろ雪が降ってもおかしくない季節です。
登山道から所々景色が見えるのが嬉しいところ。今日は青空で快晴です。
ついに「あと30分」の看板がきました。
看板にマジックで手書きされた猫がかわいい。
この看板の後5分後くらいで、長野側の雨飾高原キャンプ場からの登山道と合流して山頂に向かいます。方向音痴の私は危うく山頂行かずに長野側に降りかけました・・。
無事山頂への道へ戻り、少し歩くともう山頂は間近!突然ばぁっと開けた場所にでます。
山頂に人がいるのが見えました。あの道を歩いて行くんですね。
最後の最後なのですが、山頂直下の急登がキツかったです。新潟側の登りよりも、この山頂直下が私としては一番疲れました。
やがて・・・
8:47(刻む)雨飾山山頂 標高1,963m 到着しました!
雨飾山は「猫の耳」と呼ばれる双耳峰で、北峰と南峰があります。山頂碑は南峰にあります。北峰と南峰といっても15秒で行き来できる距離です。
山頂から登って来た新潟側を見渡すと、見下ろす位置にある山が紅葉しているのがよくわかりました。
北峰には石仏と小さな祠が並んでいます。その昔、糸魚川の羅漢上人が、自ら刻んで運んだといわれています。雨飾山はその名前の神話的な響きの通り、歴史ある信仰の山なんですね。
登山道と反対側には白馬、五竜岳方面の北アルプスの山並みが見えました。
丁度雪を被っている辺りに雲がかかっていましたが、それでも稜線がはっきりと見えて感動です。私のカメラは広角に撮れてしまうので、実際にはもっと迫力がありました。
北アルプスから目を落とすと眼下には紅葉。360度のパノラマが楽しめる山頂です。
登山口の雨飾山荘には、「山頂までゆっくり歩いて4時間」と看板がありましたが、3時間で山頂に着きました。
1人だと休憩が短くなるので、休憩の分だけ2人で歩く時よりは早く着きますが、私の足はいつもコースタイム丁度位なので、3時間というのは割と普通のタイムと思われます。
■山頂〜雨飾高原キャンプ場へ下山
山頂で20分程のんびりしたら、長野側へ向けて下山開始です。
山頂から一旦来た道を戻るように降りるのですが、その時にかの有名な「雨飾の女神」「乙女の横顔」に出会えました!
美しい横顔です。。さっき歩いていた登山道がこの美しい横顔を作っていたんですね。
長野側に目をやると、深い谷が見えました。あちら側へ向かっていきます。
まずは山頂から降り、乙女の横顔を作っていると思われる笹原を歩きます。今日は快晴で嬉しいですが、真夏だと炎天下で暑そう。
新潟側からの登山道分岐を過ぎ、長野側へ。振り向くと山頂がもうあんなに遠くに。どんどん天気が良くなっていって、暑さで喉が渇きます。でも嬉しい!
写真には写っていませんが、長野側への下山になると、途端にすれ違う人が増えました。今日は月曜ですが沢山の人が登っています。
新潟側の雨飾山荘から登っていた人は山荘の宿泊客だけだったと思うので、8人程度。それに対して長野側の賑わい具合といったら。この日だけとるなら、95%の人が長野側の雨飾高原キャンプ場から登っていたようです。
下山路にははしごもいくつかあります。今日は平日なので渋滞なし。
アップダウンはほぼなく、ひたすら下っていきます。逆に登りは結構大変そうですね。雨飾山はどっちから登っても、それなりに登りごたえがある山みたいです。
標高を下げていきますが、山頂に近いエリアは紅葉も終わっているので枯れ木がち。その分見晴らしは良い道が続きます。
新潟側には糸魚川市が設置したと思われる看板が沢山ありましたが、長野側にはこのような看板がありました。
長野県小谷村が設置している、「山頂まであとどれくらいか刻み看板」。こちらは11分の7の地点。下っているとあまり気づきませんでしたが、登る人が見えやすいように設置されています。
標高を下げてきたので、いよいよ紅葉エリアに突入です!
一人で黙々と降りてると結構スピードついてきますが、こんな風に葉っぱが綺麗に色づいているので、時々立ち止まるいい機会になりました。
10:25 荒菅沢という場所に到着。水場マークのところです。すんごい綺麗な紅葉のパッチワーク!
ここまで山頂から1時間15分。ひたすら続く下りは結構足、特に膝にキます。ここで景色を見て小休止にしました。
それにしても、雨飾山荘のご主人が「滅多に言えないけど明日は絶対に晴れるって断言できるよ」って言ってくださった通り、素晴らしいお天気です!遠い所一人でも来た甲斐がありました。
この気持ちのいい沢を渡り、まだまだ進みます。
長野側から歩くと、この景色を見ながら歩けるんですね。
ずっとではないにせよ、この景色を見たら疲れも吹き飛びます。
明るい木のないエリアから、また樹林の中へ入っていきます。と、ここで携帯トイレブースを発見しました。
雨飾山は新潟側登山口の雨飾山荘、長野側の雨飾高原キャンプ場にトイレがありますが、山の中には一切トイレの設置はありません。その代わり、携帯トイレが推奨されています。
私も念のため持って来てはいましたが、快晴で暑くなっていたこともあり、トイレは使わずに下山しました。新潟側の登山道にはなかったので、見かけたブースは結局ここ1つだけでした。
いざという時のためにも、携帯トイレ、持っていきましょう。ただ、ここまでくると下山目前ではあるのですが。。。。私の場合、ここから雨飾高原キャンプ場の下山まで1時間でした。
どんどん下るので、葉っぱがどんどん綺麗になります。赤い紅葉というより、オレンジ、黄色などの黄葉という印象です。1,500m位がこの時期紅葉の見頃でした。例年だともう終わってるのだと思うのですが、紅葉が遅れた2019年だからこそ、です。
落ち葉で足を滑らせないように、慎重に。
荒菅沢あたりで帰りのバスに余裕で間に合うことが分かったので、残りの下山は写真を撮りつつお菓子を食べつつのんびり行くことにしました。ハイキング気分で楽しい。
なんとなく、ケーキのブッシュドノエルみたいな写真が撮れました。
逆光の葉っぱがうまく撮れないのですが、太陽に透けて綺麗でした。
もうキャンプ場目前という所で小さな沢があったので靴に着いた泥が落ちないかな~とジャブジャブやってみているところ。
長ズボンにゲイターも付けています。ドロドロになると聞いていたので。付けておいて正解でした。晴れてても泥で汚れたので、雨の後だと余計に足元が汚れると思います。
もうキャンプ場間近。平坦な道になったのであとはゴールするのみ。
仰ぎ見れば山がこんもりと橙色になってました。何度でも言いますが、青空で良かったです!紅葉が映えます。
最後、登山口入り口(私にとっては下山口)に携帯トイレ回収ボックスが設置されていました。
ということで。
11:35 雨飾高原キャンプ場に下山完了しました。
こちらにはトイレや靴を洗える水道もありました。
キャンプ場の駐車場は月曜にもかかわらず満車です。
いや~いい山でした!
いい登山したなあ、紅葉最高だったなあ、と思いながら帰り支度をしたいところですが、バス停はここではありません。
皆さんの車に乗りたい気持ちを抑え、雨飾温泉まで歩きます。
🍁下山後温泉/雨飾温泉「雨飾荘」
駐車場から携帯の電波が入るので、グーグルマップで雨飾荘を検索して向かいます。
途中、第二駐車場がありました。平日だからか、こちらは空いてました。
わかっていたこととはいえ、車道歩き1時間。。。
ややテンション下り坂でしたが、車道から見える紅葉でまた気持ち盛り上がりました!
わざわざ車を停めて写真を撮る人もいる位綺麗な紅葉が見られました。この時期なら車道歩きも悪くないです。
約1時間弱で、雨飾温泉「雨飾荘」に着きました。日帰り入浴は700円です。タオル等は持参要。
化粧水等の設置はありません。リンスインシャンプーやドライヤーはありました。
内湯も良かったですが、露天風呂からほんの少しですが周りの紅葉が見えて、とてもリラックス出来ました。景色がいい露天は寛げます。
お風呂上がりに、ロビーにあった雨飾山の湧水をいただきます。
大満足!いい温泉でした。
🍁雨飾山からバスと電車での帰宅方法・帰り方
いつも思うのですが、山への行き方は調べられるものの、帰り方がネットで調べにくくてわからない…って思ったことないでしょうか。地図&路線図疎い系女子の私はいつもそう思って困ってます。
雨飾山の、長野側から東京方面への帰宅方法です。
※栂池高原までバスに乗り、またバスに乗り換えて長野周りで新幹線帰京も考えましたが、交通費が高いのと栂池高原まで意外と時間がかかるのでやめました。
まずは、雨飾荘で温泉入浴後、徒歩3~4分ほど道を下り、雨飾高原のバス停まで行きます。
この間に、雨飾高原露天風呂(寸志で入れる)があるのですが、どうせ混浴っていっても入れないだろうし、ということでスルー。男性だったら山の露天ということでいいのではないかと。
このような看板の目の前にバス停があります。
雨飾高原からのバス時刻表(2019年版・11月まで)がこちら。14:29発を目指していましたが、思ったより早く下山できたので、13:27発のバスに乗れました。時刻表一番下の黄色に色づけされている欄が、南小谷駅到着時間です。
(▲小谷村村営バス時刻表・2019年夏版。小谷村HPより引用)
▼バス時刻表最新版は小谷村HPより、「栂池高原線・雨飾高原線」のPDFをご覧ください。
夏時刻となってますが、~11月30日までは夏時刻のスケジュールです。
温泉も入ったし、寝てしまったらあっと言う間に南小谷駅です。
ここから一気に特急あずさ号で新宿方面に帰ることもできるのですが、節約のため、あずさ号は松本までにして、松本からは高速バスで帰りました。これも下山が早ければこそ。
バスの時間まで、松本駅前の立ち飲み屋でお好み焼きとレモンサワーを飲んで一人打ち上げ。
早い時間だったので、レモンサワー100円でしたよ!
バスで節約した意味が余りなくなりましたが、美味しく頂きました。
🍁雨飾山登山の感想
雨飾山の紅葉最盛期に行きたい!どうせ電車とバスで行くなら、車だといけない縦走登山がしたい!新潟と長野の温泉をどちらでも入りたい!ゆっくり泊まって旅気分も味わいたい!
と、とても贅沢な希望を持っていましたが、日曜&月曜有休で叶えることができました。
しかも、この上ない青空の下で笹原を歩くのは幸せすぎました。数か月振りのひとり登山ですが、平日登山など休みが合わせにくい時にはやっぱり一人で行くのがいいです。
もう紅葉登山は終わりになりましたが、これからの時期は低山&いよいよ雪山シーズン。飲んでばかりいないで、たまにはトレーニングして冬に備えようと思います。
おわり!
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