【九州】ミヤマキリシマ開花の九重連山へ 6月は花と温泉の九州遠征
6月に入ると九州では天然記念物ミヤマキリシマ開花の話題が出始めます。
山肌をピンクに染める景色は圧巻!昨年6月、ミヤマキリシマで有名なくじゅう連山へ遠征してきました。
連休のない6月、しかも梅雨の九州へ、花の見頃に合わせて行くのは大変です。でもその分、思い切って行った甲斐がある、2018年の山でも印象に残る山行となりました。
- 1、くじゅう連山とは。久住?九重?
- 2、ミヤマキリシマの見頃を狙った登山日程
- 3、首都圏から九重山へのアクセス
- 4、坊がつるテント泊登山。持ち物で注意したいこと。
- 5、ミヤマキリシマ咲く、くじゅう登山記
- 6、くじゅう登山の感想
1、くじゅう連山とは。久住?九重?
日本百名山にも数えられる九重連山。いつくかの火山郡の総称で、最高峰は1,791mの中岳です。中岳は九州本土の最高峰でもあります。
九州の大分県にあり、地図を見ると、久住と九重、二つの表記があります。
山域全体を表すときは九重連山(くじゅうれんざん)と表記するのが一般的ですが、ややこしいのはその中に久住山(くじゅうさん)という山があること。
八ヶ岳の中に赤岳があるように、九重連山の中に久住山があります。
更に、麓の町は九重町(ここのえまち)。ややこしい。
最近はくじゅう、と平仮名表記も一般的になっているようです。
くじゅう登山といえば、天然記念物のミヤマキリシマや、冬には九州でも雪のある山を歩けることなどが有名。
また、山の中に温泉山小屋があることや、ラムサール条約にも登録されている美しい湿原‘’坊ガツル‘’での開放感なテント泊も人気です。
▼今回の私のルート
登山口は「長者原(ちょうじゃばる)」と「牧ノ戸登山口」があります。
長者原は坊がつるに近く、牧ノ戸登山口は山々に近いです。
重い荷物を置くため、長者原から登りました。
2、ミヤマキリシマの見頃を狙った登山日程
日程︰6月8日〜10日
くじゅう連山のミヤマキリシマの見頃は5月下旬~6月上旬です。
ただ、年によって花が早い、遅い、というのはやはりあるようです。
飛行機予約の段階では開花情報が出ていないので、多少遅くなっても早くなってもお花が見られるように、6月8日頃と日程を決めました。
結果的には、2018年は約2週間程開花が早く、やや見頃過ぎとなりました。
やや見頃過ぎといってもピンクに染まる山肌を見られたので、大大大満足です!
また、九重連山のミヤマキリシマの時期に外れてしまっても、近くの由布岳など別の山のミヤマキリシマのシーズンに当たる可能性があります。
飛行機を予約したら、大分県の山情報を要チェックです。
3、首都圏から九重山へのアクセス
首都圏在住者が九州にある九重連山へ行く飛行機には、以下のパターンがあります。
同じように他の九州の空港を利用してもいけますが、こんなところかと思います。
私達が利用したのはジェットスターとソラシドエア。LCCです。
どうしても土日を絡めるので少し高いですが、JAL、ANAよりは安いので、成田空港行くのが嫌でなければジェットスターありです。
ソラシドエアなら羽田~大分が飛んでいるので便利ですね。
▼航空券比較サイトを利用
▼くじゅう、ここです。
九州についてからは、①レンタカー ②バス の2択があります。
それぞれのメリット&デメリットはこんな感じです。
①レンタカー
【メリット】
🔴荷物を積んで走れるので身軽
🔴天気悪い場合など行き先変更が容易
🔴細かくスケジュール組まなくてもとりあえず行ける
【デメリット】
🔴行き帰りの登山口を同じ場所にしなくてはいけない
🔴運転時お酒を飲めない
②電車とバス
【メリット】
🔴2つの登山口をつなぐ縦走ができる
【デメリット】
🔴バスなど乗り間違えると致命的
🔴乗り継ぎが面倒。乗り継ぎ待ち時間が勿体無い
🔴荷物持って歩く必要がある
私は縦走がしたかったので、バス利用を最後まで悩みましたが、乗り継ぎをミスると致命的で待ち時間も勿体無かったのでレンタカーにしました。
行ってみて思いましたが、レンタカーにして良かったです。というか、車一択です!だって本数の少ないバスのスケジュールに振り回されないから。
1泊2日で九重の山登りだけするならバスでキッチリ予定たてるのもいいかもしれませんが、3日目観光をしたので、柔軟に予定を考えられる車にしてよかったです。
▼レンタカーはこちら
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4、坊がつるテント泊登山。持ち物で注意したいこと。
九重連山への遠征をする場合、【坊がつるでのテント泊】か、【法華院温泉での山小屋泊】のどちらかになります。
法華院温泉山荘 (クリックすると公式HPへ)は温泉のある山小屋です。
でも温泉が良すぎて、山小屋というか温泉宿では?と思ってしまうくらいです。
私は雑誌の人気テント場特集などで見かける坊がつるに行ってみたかったので、今回はテントにしました。
坊がつるは、湿原のような、草原のようなところが広がっている場所。
坊がつるでテントを張って、法華院温泉で日帰り入浴です。
そう、法華院温泉は泊まらなくても500円で温泉に入れるんです。なんて親切なんでしょう・・・しかも安い。
ということで、首都圏から九州遠征して坊がつるでテント泊する場合の注意事項です。
- テントやシュラフなど、通常のテント泊装備一式
- ダウンパンツは不要(6月)
- 食事(ウインナー等タンパク質は九州到着後スーパーか道の駅で調達)
- ガス缶は九州到着後に調達。
- トイレットペーパー
- ビールは法華院温泉で購入可能
- テント場利用料0円
特記事項は上記の7つです。ひとつずつ振り返ります。
①②テントやシュラフなどテント泊装備について
ます、①②についてはいつもの5月末~6月のテント泊での装備と同じで大丈夫です。坊がつるは標高1,200mですが、6月8日宿泊時は寒がりの私でもダウンパンツ不要でした。
③坊がつるでの食事について
次に③食事ですが、法華院温泉で昼食をとるなら別にせよ、夕食は自分で作らないと食べるものがありません。ここで注意点。
大分空港からナビに長者原登山口を入れて車を走らせると、道中スーパーには通りかかりません。
ある程度の食材(麺とか腐らない野菜とか)は自宅から持っていくと良いです。
ナイフを持ち込む場合、機内には持ち込めないので預け荷物に入れるよう注意が必要です。
私達は麺、野菜は自宅から持参し、肉をスーパーで買うつもりで九州に行きました。
が、スーパーがなく、登山口ぎりぎり手前の道の駅でなんとかウインナーだけ購入できました。危なかった・・・。
④ガス缶調達
飛行機移動なので、ガス缶は持っていくことができません。機内持ち込みでも、預け荷物でもダメです。
そのため、九州到着後に購入する必要があります。
九州の登山用品店をあらかじめ探しておくのも手ですが、移動に時間をかけたくない私たちは法華院温泉で購入しました。
ガス缶の在庫もたくさんあるわけではないと思いますので、購入希望の方は予め連絡をして取り置きしておいてもらうと良いと思います。
上の写真のガス缶ですが、1泊2日には大きすぎましたけど、しょうがないですね。
また、長者原(ちょうじゃばる)登山口にはモンベルショップがあるので、モンベルのバーナー利用者はこちらでも買えるかもしれません。
2018年はイワタニプリムスのガス缶は売っていませんでしたが、聞いてみるといいかもしれません。
モンベル | 店舗情報 | モンベルルーム くじゅう長者原店
ガス缶は当然1日では使いきれません。
残ったガスは、坊がつるでテン泊されていた地元の登山者の方に使っていただくよう差し上げてきました。
持ち帰れないので、受け取っていただけてありがたいです。
⑤⑦坊がつるテント場利用料とトイレのこと。
なんと、坊がつるは利用料無料です。
広い草原過ぎてどこにテント張ればいいか迷いますが、なんとなくトイレ近くの原っぱに各々テントを張っていました。
所々水が染み出しているところがあるので注意しながら場所を選定します。
こんな素敵な場所が0円なんて九州すごすぎる。。
トイレ(上の写真小屋)もありますが、トイレットペーパーはなかったので、必ず持参しましょう。
⑥ビールは法華院温泉で購入
法華院温泉には割と良心的な価格の自動販売機があり、ビールやチューハイが購入できます。
エビスがあるところがイケてます!
大分県はかぼすで有名ということで、この写真のかぼすハイボールも買いました。美味しかったので帰り空港でもお土産に買いましたよ!
5、ミヤマキリシマ咲く、くじゅう登山記
◆長者原登山口から坊がつるへ
大分到着初日は、長者原登山口から坊がつるまで歩きました。
こんな暗くてドロドロした道があったり
整備された木道が続いたり。
坊がつるの湿原が近づくと、登山道わきにミヤマキリシマが!
向こう側の山の山頂あたりがピンクになっているのが見えて興奮。
わかりますでしょうか?この距離からピンクの山頂が見えるってすごい!
そして、開放的な坊がつるでテントを張り、温泉に入ってゆっくり休みました。
坊がつるの夕焼けは、空がモネの水彩画みたいなことになっててすごくきれいでした。
◆白口岳・稲星山・中岳・久住山~下山
翌朝は5:30起床(4時起きするつもりが寝坊)。
テントに荷物は置いたまま、アタックザックで身軽に行動です。
山へ登ると、坊がつる(写真の平らなところ)が見下ろせます。
上の写真の左の山が平治岳(ひいじだけ)。ミヤマキリシマの群落で有名な山です。
登山道にもミヤマキリシマがたくさん!
くじゅう連山には、「稲星山」と「星生山」と、星という漢字のつく山が二つあります。
なんか珍しい。星の名前がつくってかっこいいですね。
一つの山に登ってしまえば、あとは快適な稜線散歩です。
アップダウンは多少はあれど、基本的にはなだらかな稜線を歩けます。
中岳の近くには池もありました。稜線を見渡せるこの感じ、たまらん。
走りたくなる稜線です。
ミヤマキリシマの花の数はまばらに見えるかもしれませんが、かなり咲いてました!本当にきれいでした。
午後になって青空が見えてくると、更にピンクの花とのコントラストが綺麗。
久住山まで行くと、牧ノ戸登山口からの登山者も多く登っていました。
くじゅう連山をたっぷり6時間歩き回り、坊がつるに戻ってから、荷物を背負って下山しました。
坊がつるから長者原まで下山に2時間半だったので、2日目は合計8時間半、よく歩きました。でも満足感からか、不思議と疲れも爽やかでした。
6、くじゅう登山の感想
今回、九州遠征は3日間で休みを取って行ってきました。
ただ、翌日が雨予報だったのでくじゅうの山登りは1泊2日。
2日間では平治岳や大船山、星生山、沓掛山にはいけず。(それでも十分登りましたが)
だから今回足を延ばせなかった場所まで、また必ず来たい!そんな風に遠くても再訪を誓ってしまう、くじゅうは素晴らしい場所でした。
ミヤマキリシマの可憐なピンクの花もそうですが、坊がつるのテント泊が幸せすぎました。飛行機でテント泊装備を持っていくのは大変ですが、その甲斐あります。
九州に住んでたら毎年行くだろうな~
山が好きな方、キャンプが好きな方、ぜひ行ってみてください。
くじゅうの山々に感謝です。
では!