【北アルプス】GW雪山登山!蝶ヶ岳~常念岳<1日目:上高地~蝶ヶ岳ヒュッテ編>
もうすぐゴールデンウィークですが、今年は山に行けないかもしれないですね。。
2019年のGWを振り返ります!
初の10連休。GW前半は海外旅行へ、後半は山へ。
蝶ヶ岳(ちょうがたけ)から常念岳(じょうねんだけ)へ縦走してきました。
「蝶」という可愛い名前から以前から行きたかった山で、念願叶っての訪問です。
そのなだらかな山頂から見えた穂高の山々の美しさに圧倒された、素晴らしい山行となりました。
蝶ヶ岳&百名山・常念岳とは
蝶ヶ岳と常念岳は北アルプスに位置し、蝶ヶ岳からは穂高連峰の素晴らしい景色が、常念岳からは槍ヶ岳の雄姿が見えます。
どちらも穂高連峰や槍ヶ岳の眺望に優れることと、危険箇所が少ないため残雪期も人気の山で、常念岳は日本百名山でもあります。
標高は蝶ヶ岳が2,766m、常念岳が2,857mです。
蝶ヶ岳の名前ですが、5月末から6月ごろ、山に黒い蝶が舞うような雪形が現れることに由来しています。
常念岳については諸説あるようですが、とっくりを手にしたお坊さんの黒い姿の常念坊の雪形が農期を告げることに由来する、というのが良く言われる説のようです。
日程・山行ルート・アクセス
日程:ゴールデンウィーク!
2019年5月3日夜行〜5月6日
山行ルート:上高地より入山~一ノ沢下山
上高地〜長塀尾根〜蝶ヶ岳(宿泊①)〜蝶槍〜常念岳(宿泊②)〜一ノ沢
①交通手段はどうするか?
②どちらの山から先に登るか?
③登山口と下山口はどこにするか?
この3つの観点で少しづつバリエーションが有ります。
今回私達はこう登りました。
①交通手段はどうするか?
→往路は夜行バス、復路はGWで渋滞が怖いので時間が読める電車利用。
▼新宿都庁大型駐車場がGWなのに空いていました。10連休だから分散したのかな?
②どちらの山から先に登るか?
→蝶ヶ岳を先にしました。
常念岳は一ノ沢登山口を使うつもりで、一ノ沢の長い雪渓は登るの大変そうだから下山でしか使いたくない。
=必然的に蝶ヶ岳を先に、と決めました。
③登山口と下山口は?
上高地から蝶ヶ岳まで行く場合、徳沢から登るルートと、横尾から登るルートの二つあります。
調べたところ、ざっくり
「徳沢からのルート(長塀尾根)=長いけど登りやすい」
「横尾からのルート=短いけど急登」
のようです。私たちは一般的と思われる徳沢から登るルートで蝶ヶ岳を目指すことにしました。
ちなみに、他の登山客の方が、徳沢の山小屋スタッフの方にどちらから登るべきか質問していて、小屋の方も徳沢から長塀尾根で行ったほうがいいとアドバイスしていました。
蝶ヶ岳、常念岳へのルートとしては三股登山口からの周回コースもあります。マイカーの場合はこの三股の駐車場を利用するようです。
ただ、基本的に周回より縦走コースが好きなのと、上高地行きに三列シートバスがあったのでこちらに。
夜行バスはゆったりシートでないと、段々体が辛くなってきてる。。
下山は常念岳から一ノ沢へ降りるルートにしました。
GWの蝶ヶ岳・常念岳登山の服装・装備
基本的に冬山装備ですが、かなり暖かくなっています。厳冬期ではなく、残雪用の装備です。
【着ていたもの】
下着兼ねてウールTシャツ/薄手の長袖Tシャツ/レインウェア(防寒のため)/やや厚手のウインドスッパー/冬用ズボン/冬靴
登っていると暑くて汗だくに。ロンT+レインウェアだけで過ごすことも多かったです。
【小屋用ウェア】
やや薄手の中綿ジャケット(ダウン代わり)/レインパンツ(小屋の外でのんびりする為の防寒用)
【装備】
ピッケル/アイゼン/皮グローブ/ゲイター/ストック/サングラス/タオルマフラー/つばの広い帽子/日焼け防止用顔マスク
【これは不要】
ズボンの下に重ね履きするタイツ/ニット帽
→そこまで寒くなかったですし、ニット帽より日差しが強いのでつば広のハットが必要なため。
私はピッケル使いましたが、正直2019年はなくても平気でした。雪解けが早い印象です。
ただし、それは天気が快晴だったからで、悪天候に備えてやはりピッケルは持っていかないと、ですね。
雪が結構ぐずぐずしていたのでストックが活躍しました。
GWの蝶ヶ岳・常念岳の山レポ【1日目】
◆夜行バスで早朝の上高地に到着
5月4日
朝5:30 上高地バスターミナルに到着。
8月以来の久しぶりの上高地です。
実はこの前日、海外から帰国し、そのままシャワー浴びて荷造りして夜行バスに乗りました。我ながら元気だな~。
ということで、時差ボケや疲れからくるものか、もしくは3列シートの快適バスのおかげか、ぐっすりとバスの中で寝ることができました。出だしは好調!
5月頭の上高地はさすがにまだ寒いですが、トイレで洗面・身支度を整え、朝ごはんをほおばり出発します。今回は私達夫婦と先輩の3人での山行です。
6:00 出発!
上高地からまずは明神~徳沢と平地歩きが約2時間続きます。
上高地BT~明神が1時間、明神~徳沢も1時間みておけばOK。
河童橋越しの山並みにいきなりテンションが上がります。
河童橋前の水場でお水を汲んでいきます。
下山してからの徳沢、明神、バスターミナルへの歩行は長くて嫌になりますが、入山時はいい準備運動になるような気がして結構好きです。
明神館通過。
穂高岳奥宮って書いてあるから見えるってことなのかな?山座同定がものすごく苦手なので後ろの山が何かわかりません。
さて、夜行バス降りるときに夫婦喧嘩をしたのでここまでほぼ無言です。もくもくと歩いて結構いいペースですよ。(同行の先輩はさぞ気まずかったでしょう・・・)
ここまでのところ雪はありません。砂利道で若干歩きずらいものの、相変わらずハイペースで歩きます。
でもずっと山道を歩いて、時々景色が開けたところでこんな風景が見えたりして
「山はいいな~」と思っているうちに段々喧嘩の怒りが和らいできます。
そうこうしているうちに、徳沢に到着。たくさんのテントがありました!
7:15 丁度テントの方の朝ごはんの時間帯で、いい匂いが漂ってきます。
徳沢まで2時間かかるとみていましたが、喧嘩の後の無言ウォークのお陰で1時間15分で着きました。
だいぶ時間巻けましたが、ここで大休止。公衆トイレが混んでいたということもあり、コーヒーを飲んで朝ご飯の残りを食べてゆっくり。
◆徳沢から長塀尾根を登り始める
8:00 徳沢出発!
45分も休憩してしまいました。
平地歩きは徳沢まで。ここからやっと山道になります。
この看板の先はやっと斜面です。ここから山頂まで約4時間30分歩きます。
最初から雪が残っていました。日陰になっているので溶けてないようです。
アイゼンいるかな?と思いつつ登っていると土になる。
まだアイゼンなしの靴そのままで大丈夫です。
徳沢から登ると緩やかな登りということでしたが、やっぱりそれなりに疲れます。
道は明瞭で、ピンクリボンやたくさんの踏み跡を辿れるので迷うことはありません。
途中途中で休憩しながら、ひたすら登ります。
まだアイゼンはつけず、ストックを使いながら。雪はシャクシャク、サクサクな感じです。シャーベットまではいかない。
▼こんな感じ。
そのうち、やや傾斜のある雪の斜面が続くところになり、やっとアイゼンをつけることにしました。
▲ちょうどこの看板のあたりでアイゼン装着。
ここまでのところずっと樹林帯ですが、そのお陰で日差しが遮られ、快適に歩けます。それでも結構登ってきており、時々視界が開けると…
木々の間から山がチラッと見え、頑張りを後押ししてくれます!
ここから少し歩くとちょっと広場のようなところに出ました。
青空が嬉しいです!ずっと樹林帯でいささか飽きてきたということ、後ろを歩く旦那さん達を待つ意味もあり、ここで撮影タイム。
誰も来ないのでトラを撮影して遊びます。
折角登ったのに一旦下ります。
と言っても、ほぼ登りが続くルートです。最後の方疲れましたが、行動食でやり過ごしつつ歩きます。
そして、やっと到着かな?という開けた場所に出ると、目の前にものすごい絶景が広がっていました。
◆蝶ヶ岳の広くてなだらかな山頂に到着
12:15 山頂は少し先ですが、この景色に興奮を抑えられない!
ここまで来たらアイゼンを外します。雪と土が交互に現れますが、アイゼンの歯で間違えて植物踏みたくないですし。
そして、山頂!
2,677mです!上高地の標高が約1,500mなので、標高差1,177mを登ってきました。
それにしてもなだらか過ぎて山頂という感じがしません。
山頂からは蝶ヶ岳ヒュッテが見えます。
◆山小屋・蝶ヶ岳ヒュッテに宿泊
本当はテントで来るかかなり迷ったのですが、蝶ヶ岳ヒュッテも常念小屋も強風が吹きやすい場所のよう。
無理はやめようという事で今回は小屋泊にしました。
12:50 チェックイン!
でも結果的に快晴ほぼ無風だったからテントいけたなぁ〜。まぁ結果論なので小屋泊を楽しみます。
まず受付を済ませたら、お昼食べてなかったのでランチとビール!
おでん600円
カルボナーラ(スープ付)800円
小屋の軽食は14時までなので遅くなる場合は注意です。
食べてる間にも続々と登山客が入ってきます。今日は混みそう!
さて、蝶ヶ岳ヒュッテについてです。
- 1泊2食 10,000円
- 1泊夕食のみ 8,500円(私はコレ)
- 水有料 1L 200円
- 着替えスペースあり
- トイレは日中、小屋の外のものを使う。(ボットン式ですが清潔です)
- 夜間は小屋内のバイオトイレ(バイオが追いついてないようでトイレ前臭いあります。。GW後半だからしょうがないですね)
蝶ヶ岳ヒュッテに寝床は蚕式です。今回は2段になってる寝床の上でした。カーテンもあったからサクッと着替えちゃいました。
ザックは布団のところには持ち込まず、廊下に置きます。
ランチ食べてお腹が落ち着いたら、外に出て素晴らしい景色を見ながらお酒タイム。
さすがに標高高いので、上着や手袋、更にレインパンツを履いて防寒しないと寒いです。
本当いい所に建つ小屋だなぁ。
お酒も飲んだし、寝たりストレッチしたり各自休憩してたらもう夕飯です。
今夜のメニュー
ご馳走さまでした!
夕食後は穂高連峰に沈む夕日を見たり。本当にキレイ。。。
小屋の目の前でこんな景色が見えるって、なんて贅沢なんでしょう。素晴らしい立地の小屋です。
夜は談話室でお酒を飲んで、就寝しました。
夜行バスで到着してるから長かったけど充実の一日でした。
〜2日目につづく〜
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