今日もポレポレ 女山旅日記

ポレポレとはスワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」。山が好きな女子が登山、旅行、美味しい食べものを綴る旅日記ブログ

【八ヶ岳】北八ヶ岳〜北横岳、三ツ岳の絶景!/北八ヶ岳ロープウェイ下山/年末雪山登山3泊4日・後編

2019年の年末は八ヶ岳で過ごしました。

3泊4日の行程で、前半は本沢温泉から東天狗岳を越えて白駒荘へ。

後半は北八ヶ岳を北上し、北横岳ヒュッテに宿泊、北八ヶ岳ロープーウェイから下山しました。

 荒天の年末から打って変わって晴天に恵まれた年始登山、後編です。

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年末年始・八ヶ岳山行の日程・ルート

日程:2019年12月30日~1月2日

 

【1日目】小海駅~みどり池駐車場~本沢温泉

【2日目】本沢温泉~夏沢峠~根石岳~東天狗岳~黒百合ヒュッテ~白駒荘

【3日目】白駒荘~麦草峠茶臼山縞枯山~北横岳~北横岳ヒュッテ

【4日目】北横岳ヒュッテ~三ツ岳~坪庭~北八ヶ岳ロープウェイにて下山

 

▼1日目・2日目の記事はこちら▼ 

aotora2019.hatenablog.com

 

【3日目】北八ヶ岳で雪山登山

 ▼北八ヶ岳スノーハイク(3日目)私のコースタイム

(9:15)白駒荘発~(9:55)麦草峠~(11:20~11:35)茶臼山~(12:17)縞枯山~(13:05~13:30)縞枯山荘~(14:10)北横岳ヒュッテ ※休憩後北横岳へ。

 

白駒荘より茶臼山縞枯山~北横岳へ

2020年の元旦、猛烈な頭痛とともに白駒荘で目覚めました。

 

晦日の山小屋で飲みすぎたようで二日酔いの大打撃。昨日山小屋で知り合ったばかりの、一緒に飲んでいただいたお姉さんに起こしていただきました・・・猛省です。

二日酔いのまま何とか朝ご飯を食べたのですが、何を食べたか覚えていません。確かお雑煮をいただいた記憶があります。美味しかったはずなのに覚えていない自分が恨めしい。。

 

このまま1日寝ていたい気持ちを抑え、

9:15 白駒荘を出発。

昨日までの荒天とは打って変わって、清々しい快晴の元旦だったのですが、何せ歩くたびに頭がガンガンします。人間て歩くと頭が多少前後に揺れるんですね。それがとても辛い。なるべく頭が揺れないように下を向きながら歩きます。

「空が綺麗だよ」と言われても、上を向くと頭が痛いので、目だけで歩く道を追っていました。

新年早々、私のダメさが一番でてしまい、旦那さんからは汚いものを見る目で見られ、先輩からも呆れられ、また反省。

今日は八ヶ岳ブルーが目に沁みます。

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まずは麦草峠にでました。写真左の赤い屋根の建物が麦草ヒュッテです。特に休憩せず正面に見える山・茶臼山を目指します。

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 麦草峠から茶臼山までは樹林帯の中をひたすら登ります。アイゼンを付けた足が重く、雪焼け防止の顔マスクが苦しい。ここは頑張りどころ。

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休みながら30分程登って、茶臼山が見渡せる場所に来ました。見晴らしが良くて気持ちいい場所です。

この時点で結構疲れてますが、茶臼山はまだまだ。

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遠くに目をやると、白い峰々が見えました。アルプス??このカメラが広角なため写真だと遠~くですが、肉眼ではしっかり見えました。

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雪の上の登りは運動量の割に息が上がって疲れます。この冬は暖冬だったので、以前は雪ですっぽり覆われていた登山道も、ところどころ岩が露出していたりしました。

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11:20 茶臼山に到着しました。標高2,384mです。

すごく見晴らしが良い。

同じ山頂でも、昨日通った天狗岳と違って危ないとか怖い感じはしません。北八ヶ岳は穏やかで安心して歩けます。

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強い風で大きなエビのしっぽができています。

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枯れ木に氷の粒がびっしりついて、これはこれで華やか。

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茶臼山の山頂で写真を撮ったり向こうの山並みを見たりして15分ほどのんびりしていましたが、風も強いので次なる目的地へ向かいます。

 

12:17 「ここは縞枯山 2,403m」の看板がありました。 

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展望とかはなく、登山道の途中という感じです。

 

13:05 縞枯山荘に到着!ちょっと休憩しました。

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本当は縞枯山荘でお昼ご飯にしたかったのですが、軽食の販売はやっていないそうです。以前はうどんとか売っていたけどやめちゃったんですね。お腹は空きましたがしょうがないのでコーヒーを注文しました。

汗をかいて沢山水を飲んで、コーヒーも飲んで、やっと二日酔いが落ち着いてきております・・・

 

休憩して、お手洗いをお借りしたら、北横岳へ向けて歩きだします。

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もう縞枯山荘まで来たら北八ヶ岳ロープウェイまで10~15分ほどなので、今日のうちに下山できます。

ただ、昨日の時点で天気予報は年明けの方がいいことがわかっていて、折角天気のいいお正月だしもう一日山の中にいたいねということで、北横岳ヒュッテに宿泊することにしていました。

 

14:07 北横岳ヒュッテに到着しました。ここにも初めて宿泊します。

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ここは北八ヶ岳ロープウェイから近いからか、宿泊していた方は私達以外皆さんご常連のようでした。元旦に集まるっていいですよね。

私達は昨日電話で予約したのですが、最後の1組でぎりぎり予約できました。

 

小屋で遅いランチとしてカップ麺を食べて、時間もあるし、ということで北横岳に登りました。

小屋から本当に近いですが、雪があるので念のためアイゼンはつけていきました。

 

北横岳は双耳峰で、2,480mの南峰と2,473mの北峰とがあります。まずは北峰!

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山頂に来ると、夕方の分厚い雲が立ち込めていました。レンズの上に汚れか指か何かがかかっているように見えますが、雲です。

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この後南峰にも行き、近くの蓼科山をはじめ周りの山を見渡すことができました。天気は悪くなってしまったし暗いので山小屋へ戻ります!

帰るときには寒々しいモノトーンの世界になっていました。

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北横岳ヒュッテに宿泊

北八ヶ岳ロープウェイから約1時間の距離にある山小屋、北横岳ヒュッテ初訪問です!

▼公式ホームページ

北八ヶ岳 北横岳ヒュッテ | Welcome to North Forest

 

二階に就寝スペースの大部屋。ストーブがありがたいです。部屋の上部に物が吊るせる紐が渡してありました。上着とかタオルマフラーとか掛けておけるので便利。

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そしてこの部屋の中に更衣室が。

男女一緒の寝る部屋の中に更衣室があると落ち着いて着替えられない人もいるのかもしれないけど、私は更衣室が大部屋にあるの嬉しいです。

すぐに荷物とれるし、明らかに「今入っています」というのもわかり易いし。合理的と思う。

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さて、夜はお鍋でしたー!!豪華!

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シメはつるつるのうどんでした。美味しかったー!

かなりのボリュームがあったのですが、周りの方々が「若いんだからお肉食べなよ」とくださり最後は食べきれないほどの量でした。 ←特に若くはないけど山だと50代くらいまで若いと言ってもらえるあるある。

常連の方が担いできてくれたというりんごも振舞われました。嬉しい。

 

夜は玄関の暖炉の周りに集まってお酒を飲みました。こじんまりとした、小屋のご主人夫婦のお顔が見える、いい山小屋でした。

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【4日目】北八ヶ岳で雪山登山

 ▼三ツ岳~北八ヶ岳ロープウェイ(4日目)私のコースタイム

(8:00)北横岳ヒュッテ発~(8:05‐10)七ツ池~※ピストンで戻る(8:15)北横岳ヒュッテ~(8:52)三ツ岳Ⅲ峰~(9:06)三ツ岳Ⅱ峰~(9:17)三ツ岳Ⅰ峰~(9:52)雨池山~(10:03)雨池峠~(10:23)北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅ゴール

 

七ツ池と三ツ岳。誰もいない北八ヶ岳の雪山登山

1月2日、北横岳ヒュッテで目覚めの良い朝を迎えました。外を見ると予報通りの快晴!今日は下山するだけなのでゆっくり出発です。

急遽もう一泊なんて贅沢だけど、折角のお正月をめいいっぱい楽しみたかったから、泊まって正解でした。

 

8:00 準備をしたら、北横岳ヒュッテに別れを告げて出発。北横岳にまた登ることも考えましたが、昨日夕方行ったし、まあいっか、ということに。

小屋のすぐ近くに「七ツ池」の看板が出ていたので行ってみました。

 

七ツ池は小屋前の登山道から下るように5分程歩けば着く池なのですが、何せ1月なので凍っています。当たり前だ~

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七ツ池まで来ると、昨日登った北横岳を下から見上げることになります。風で雪煙が舞っているけど、青空に映えてすごく綺麗!!

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七ツ池も凍っているので歩けます。(ところで七ツ池というくらいだから七つの池があるのか?不明)

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七ツ池は行き止まりになっているので、景色を見たら来た道を戻りました。一旦北横岳ヒュッテ前に来たら、歩きだします。それにしても今日は最高の天気。樹氷が美しいです。

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写真を撮りながらゆっくり歩いていると、小屋から少し歩いたところにある、三ツ岳分岐の看板で旦那さんが立ち止まりました。「こっち行こうよ」と。看板には

この先、三ツ岳は岩場で危険です。軽装での方は入らないで下さい。

と書いてあります。

こんなこと書いてあったら私は絶対行きたくないのですが、天気もいいし、今日帰るだけで時間もあるし、軽装じゃないし、先輩もいるし、チャンス中々ないから(そうか?)行こうよ!と旦那さん。

 

結局、やばいと思ったら絶対に引き返すことを条件に行ってみることにしました。幸いトレースがあるのでこの1~2日の間に登った人はいたようです。

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びくびくしながらシャクナゲや低木の登山道を進むと、小高くなった場所から景色を一望することができました。

うわー・・・

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めっちゃくちゃ綺麗!!この道には初めて来たので夏はもっと険しいのか?様子はわかりませんが、雪があるため岩場がなだらかになっていて歩きやすかったです。(といっても快晴でトレースがあるからなので、視界不良だと迷いそうな場所もありました)

 

三ツ岳、来てよかった。

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鋭角な独立峰という感じではないので、頂上がどこかわからないまま登りましたが、登り詰めていくと岩場になっていきます。

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8:52 三ツ岳Ⅲ峰に到着しました!( ↓ 風でややトラが飛びそう)

三ツ岳の標高は2,387mですが、このⅢ峰がその標高なのかはわかりませんでした。

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そして、Ⅲ峰?ということはⅡとⅠもあるのかな?ということをここで知る。

山頂は岩でごつごつしていて広くはありません。風で寒いし先を急ぐべし。夏なら岩に腰かけられるから広くなくても休憩はできそう。

 

三ツ岳はこんな感じに急な下りも何回かありました。

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鎖がついていますが、今の時期はアイゼンを効かせております。ピッケルを使うようなところは最後までありませんでした。

 

そしてまた登り返し、次はⅡ峰でした。

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Ⅱ峰かⅠ峰か失念してしまいましたが、一か所、岩と岩の間が開いていて、そこを飛び越えて進むところがあって少し怖い所がありました。足元に気を付けてゆっくり進めば問題なし。悪天候だと岩の隙間見えないだろうからやめた方がいいです。

 

Ⅱ峰の山頂からもまた下る。遠くまで見渡せて綺麗~

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弱高所恐怖症気味の私ですが、三ツ岳では高度感を感じるところはなく、怖くはなかったです。

 

三ツ岳の雰囲気は、個人的な感想ですが「北八ヶ岳の裏山」みたいな感じ。静かで、広がる山の景色は綺麗で、でもゴリゴリの岩とか稜線が続く感じではなく「裏山」って感じ。すごく気に入ってしまいました。

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9:17 三ツ岳Ⅰ峰まできました。(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ峰と看板だけだと同じ写真に見える・・・)

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ここからは下山になります。下山路の左に目をやると、雨池が見えました。あっちは凍っていませんね。

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三ツ岳からは一度しっかりくだり、雨池山に登り返し、またくだる、という道です。雨池山への登り返しも息が上がりました。

山頂碑?は特に展望のない銅山道の中。標高は2,325mです。

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こちらは雨池山から雨池峠への下山路。目の前に縞枯山が見えて景色がいい道です!急な下りだからほぼ下を見てしまうのですが。

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くだりきって、雨池峠に着きました。昨日、縞枯山縞枯山荘へ歩く際に通った場所です。f:id:aotora2019:20200417112749j:plain

昨日と同じく縞枯山荘方面へ歩きますが、今日は休憩せずにそのまま坪庭へ。縞枯山荘を過ぎたところで振り返ると、小屋越しに三ツ岳が見えました。いい山だったなあ。

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あ、動物の足跡。

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そして、3泊4日の八ヶ岳の山旅のゴール。

北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅(標高2,237m)から周りに広がる坪庭に来ました。見上げると北横岳(左)と、右は三ツ岳??すごく綺麗です。

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ロープウェイの山頂駅の中に展望台スペースがあり、南八ヶ岳の方など一望できます。寒いけどね!

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ロープウェイは片道1,200円、約7分です。

 

▼ロープウェイの運行期間は公式ホームページより確認

北八ヶ岳ロープウェイ|ロープウェイ案内|蓼科、八ヶ岳の観光スポット・トレッキング・バリアフリー

 

ロープウェイを降りたら、食堂スペースで肉うどんを食べて帰りました。

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帰りはロープウェイ駅から出ている路線バスで茅野駅まで行き、あずさ号で帰りました。 

▼バス時刻表はこの「北八ヶ岳ロープウェイ線」より

路線詳細 | 長野のバス・鉄道ならアルピコ交通株式会社

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バス車内で運賃を払うので、切符をあらかじめ買う必要はありません。長いようであっという間だった年末年始でした。

 

夏山の3泊4日と違って、雪山だと夏ほど行動時間が長くないので、実際の歩いている時間はそんなに長くありません。だからよりあっと言う間に感じるのかな~。来年も行きたい!!

 

年末年始の八ヶ岳雪山登山の感想

当初予定していた冬の赤岳からはだいぶ予定が変わりましたが

 

本沢温泉でのんびりできて、

荒天の東天狗岳で一生懸命行進して雪山の厳しさと達成感を感じ、白駒荘では山の中にも関わらずお風呂に入れて登山の疲れがとれ、最高に楽しかったの忘年会(?)で楽しめ、

二日酔いで撃沈していた元旦でしたが快晴の北八ヶ岳を歩け、

八ヶ岳で初めて訪れた三ツ岳では樹氷の広がる美しい景色を見ることができ、年末年始に八ヶ岳を大満喫できました。

 

今はコロナもあって小屋閉めしているところが多くなっていますが、次の冬山シーズンに是非行ってみてください!

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おわり。

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