【秋田】ニッコウキスゲ満開の和賀岳日帰り登山(秋田側、甘露水登山口より)
7月の3連休、念願だった花のシーズンの東北遠征へ行ってきました!せっかく東北遠征するならばと、秋田駒ヶ岳、和賀岳、早池峰山と3連休をフルに使って東北の花の名峰を堪能してきました。
1.和賀岳とは〜秋田の200名山で花の百名山
和賀岳(わがだけ)は秋田県と岩手県にまたがる標高1,439mの山で、真昼山地に含まれる和賀山塊の主峰。
といっても、調べるまで真昼山地も和賀山塊も知りませんでした。
連休に秋田駒ケ岳に行こうと思っていたので、どうせ高い交通費を払って行くなら近くのいい山にいきたいな~と思って調べていたところ、7月の和賀岳はニッコウキスゲの群落がすごいらしい!というのを見て興味を持ちました。200名山だということは、間違いないだろうと思って、登山決定。
▼ここにあります(右下の-ボタンで位置感覚を確認できます)
<出典:Google map>
新幹線や夜行バスであっと言う間に着くから余り意識してなかったのですが、秋田遠いな~。
2.日程、登山ルート(甘露水登山口からピストン)
■日程
2019年7月14日(日)
前日に秋田駒ケ岳へ登って乳頭温泉「孫六温泉」に宿泊。つまり温泉前泊です。
■秋田県側からの登山ルート、マップ
和賀岳は「秋田県側」か「岩手県側」のどちらか登るかでまず大別できます。
岩手県側の代表的な登山口は「貝沢登山口」、秋田県側の代表的な登山口は「甘露水登山口」です。
どちらから登っても山頂へかかる時間は変わらないので、アクセスが近い方を選んだらいいと思います。他の方のレコを読むと、貝沢からだと川の渡渉があるようです。
■私の和賀岳登山コースタイム
▼今回の私のコースタイム 7時間超で疲れました~
(9:50)甘露水登山口駐車場~(10:00)甘露水登山口~(10:55)滝倉沢水場~(11:40)稜線~(12:30-12:40)ランチ@薬師平~(14:05)和賀岳~往路下山~(17:05)駐車場到着
3.和賀岳の山レポ
■乳頭温泉から和賀岳へ移動
前日に乳頭温泉に宿泊していた私達。朝風呂と朝ご飯で最後まで宿を楽しんでから出発です。
宿の方がとてもいい方で、近くのバス停まで送ってくださいました。ありがとうございます!
乳頭温泉郷・蟹場温泉前のバス停を7:50に出るバスで田沢湖駅方面へ向かいます。始発バスです。これに乗らないと登山は厳しくなります。
田沢湖駅行きですが、「アルパこまくさ」で下車。前日にここに車を停めておいたので、バスから車に乗り換えました。もちろん前日の登山がなければ、直接車で登山口に行くのが一番早いです。
今回は秋田県に前泊したので、秋田側の甘露水登山口へ向かいました。グーグルマップ出てきづらいですが、真木渓谷の奥にあります。
登山口に売店はないので、途中のコンビニでお昼ご飯と水を買っておきます。秋田にはローソンが多かったです。
甘露水登山口はダートな砂利道の奥にあるので、普通の車でも行けますがパンクしないように注意して進みます。
■甘露水登山口より樹林帯を登る
9:50 無事駐車して、登山スタート!
まずは駐車場から登山口まで10分ほど歩きます。こんな時間だから、他の車の方は皆出たあとで、最後の登山客のようです。
駐車場脇に小屋があり、中にトイレがあるので利用してから。
山の中にはないので、ここが最初で最後のトイレです。トイレットペーパーもちゃんとありました。
ほどなくして甘露水登山口に着きました。
10:00
ここで道の左側にある山の中へ入っていきます。
予定ではここで水(甘露水)を汲もうと思っていて、水をほとんど持ってきていなかったのですが…水場が見当たらず😓
ヤマレコで水場があると見たのですが、ついに見つけられませんでした。よって、次なる水場まで一時間我慢です。
最初はしっとりとした森の中を歩きます。「鬱蒼とした」という表現がぴったりな、湿気のある森で、葉っぱの大きな木々が多かったです。こういう森って湿気がこもるというか、汗をかくんですよね。急ではないけど登りが続くので中々疲れました。
10:55 滝倉沢の水場到着。命の水!水がほぼなかったのでここで水を汲めて命拾いしました。反省。。
さて、地図上で水場マークが出ていましたが、着いてみるとただの小川。写真の通り、自然の沢から水をいただきます。
自然の水なので自己責任で飲むものですが、私達は三人ともお腹壊したりせず美味しく飲みました。ただ、水場の看板などなく、通り過ぎやすいので要注意です。GPSの地図で見て「ここで合ってるよね?」と何度も確認しましたので。
カラカラだった喉を潤したら、更に登り続けます。ここも熊がいそうな雰囲気。ウィキペディアによると、マタギの活躍した山とか。絶対熊いるな・・
特に危険個所もなく歩きますが、既に下山の方とすれ違うのが若干焦ります。虫は特に気になりませんでした。
■強風の稜線からニッコウキスゲ咲く薬師岳~小杉山
11:40 やっと稜線に出ました!
登り始めから1時間40分しか経っていないのに、湿気と暑さで結構消耗・・
遮るものがなく、突然強風エリアになってました。ビュンビュン風が吹いて帽子が飛びそうになりますが、涼しくて気持ちいい!
生憎ガスってしまいましたが、どうやら晴れにくい山のようです。草をかき分け登ります。ちらほらお花も出てきました。
疲れると振り返り山を見やる。山深いなぁ。緑が濃いなあ。
まだまだ風はやみません。徐々に標高を上げ、まずは薬師岳を目指します。
草をかき分けすすみます。ニッコウキスゲが目立つようになってきました。ガスの中でも黄色い花が鮮やか。
薬師岳はこのお堂がある場所の右奥で、登山道からは見えません。
お堂の奥に行くと、薬師岳の山頂碑がありました。
1,218m薬師岳の山頂。真っ白~
薬師岳から小杉山へ至る登山道は最も花が咲いていた場所でした。
アザミやニッコウキスゲ、猫じゃらしのようなイブキトラノオなど。
200名山で花の名峰でもあり登っている人は結構いましたが、すごく整備されているわけではなく草は伸び放題。かき分けて進みます。
もう歩く人も少なくなったお花畑を行きます。強風に吹かれて花が揺れる。ざわわ。
本当にニッコウキスゲが見事でした。
すごいお花畑!来てよかった~
さて、お昼の時間ですが腰掛けられそうな岩などなく、「薬師平」と看板が出ていたところがやや風をしのげたので、ここでランチタイムにしました。
12:30 ランチタイム@薬師平
道中のローソンで買ったパン。
2018年の夏の甲子園で日本中から注目を集めた、秋田県代表の金足農業高校とコラボした製品が売っていたので買ってみました。
ブルーベリーが甘くて普通に美味しい~
10分ほどでお昼を食べ、まだ遠い和賀岳を目指して歩き続けます。これから歩く稜線が見えます。綺麗な稜線です。
■稜線を歩き和賀岳へ
小杉山という 1,229mの山を通り、稜線を歩いていきます。振り返ると歩いてきた道が見えます。
それにしても和賀岳遠いです。山深いなあ。
お花を見ながら約1時間ほど歩き、やっと和賀岳に・・・
14:05 和賀岳山頂到着!
山頂には小さな祠がありました。ガスが濃くなってしまい、あいにく展望はなし。
山頂には自然保護地域の看板がありました。山頂一帯は屈指のお花畑になっているようです。岩手県側から登ってくると、山頂手前のお花畑を通って辿り着くようです。私達は登り始めが遅かったのでもう誰もいませんでした。
ピストンコースなので来た道を引き返します。ややガスがとれてきて、花の中を歩くのはやっぱり楽しいです。
渋い山だけあって登っている方は地元のシニアの方々が多かったです。秋田からでも岩手からでも登山口から5時間かかるといわれる山なのに、私より20~30歳年上の方が歩いてるの見ると素直に感心してしまいます。健脚だな~。
ガスでも花が目的だと楽しめますし、結構歩かされる和賀岳を花の時期7月に登るにはこれくらいの天気で良かったと思います。ピーカンだったらすっごい疲れそうな山です。
花最盛期の三連休だったので登っている人は多かったですが、私たちが帰るときに登ってきたソロの方とすれ違ったので心配になりました。私なら心細くなってしまうだろうなあ。。ひとり登山の方は是非ラジオか熊鈴携行を。
下山が17時というのは山としては遅すぎるので本来はもっと早くから登るべきですね。
そして車で岩手県花巻の鉛温泉藤三旅館に移動し宿泊。翌日は早池峰山に登ったのでした。
4.「花の百名山」和賀岳で出会った高山植物、花
花の百名山だけあって、多くのお花が咲いていました。昨日の疲れが取れず歩くのに精一杯だったので写真は余りとっていませんが、他にも咲いていました。
▲ヨツバヒヨドリ
▲オオバキボウシ?
▲ハクサンフウロでしょうか?
▲シシウド
▲イブキトラノオ。ニッコウキスゲと一緒にたくさん咲いていました。
▲風に吹かれるクガイソウ
▲ミネウスユキソウ
5.7月の和賀岳登山の感想
ニッコウキスゲ咲く草原が稜線上に突然現れた時には思わず歓声をあげてしまった程、綺麗な景色に出会えました。前日の秋田駒ヶ岳の疲れが残る中、夏の7時間登山は中々疲れましたが、登ってよかったな〜としみじみ思います。
北東北の山は、「森を歩いている」という感覚があります。整備され切っていないので今にも動物が出てきそう。山に登るようになって、旅行がてら各地の自然を見れるのは嬉しいことです。
ニッコウキスゲが本当に見事な和賀岳、是非行ってみてください!
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