【北海道】斜里岳登山・沢登りのような百名山・清岳荘から往路旧道・復路新道コース
2020年の夏休み、北海道遠征の2座目は斜里岳へ。前日の羅臼岳とはガラッと変わった水にあふれた山登りでした。水の中をじゃぶじゃぶ歩くところもあり、面白さはピカイチ!滑りそうになりながら北海道、道東の百名山へ行ってきました。
緑と水に溢れた瑞々しい登山を楽しんだ二座目、斜里岳の日帰り登山の記録です。
羅臼岳・斜里岳・雌阿寒岳遠征の旅程
■全日程&ルート概要
日程:2020年8月8日(金)~12日(火)
【1日目】成田発~新千歳~(レンタカー)~知床泊
【3日目】斜里岳登山 阿寒湖温泉泊 ←この日の記録
【5日目】釧路湿原観光~(レンタカー)~新千歳~成田着
前日に羅臼岳に登り、摩周湖温泉の民宿に泊まっていました。摩周湖温泉に泊まっておけば天気次第で斜里岳でも雌阿寒岳でもどちらでも登れると思ったので。天気は問題なさそうだったので2座目は斜里岳へ行きます!
斜里岳(しゃりだけ)とは
■斜里岳 概要
阿寒の山々と知床連山の中間に独立峰のように聳える標高1,547mの山で、日本百名山です。アイヌ語でオンネプリ(大きな山、年老いた山)と呼ばれていたそう。登山ルートは3つあり、最もポピュラーなのは今回私達が利用した清岳荘からのルートです。
▼斜里岳はここにあります。最寄りの空港は中標津空港か女満別空港です。
(google mapより)
■斜里岳 コースタイム(所要時間)
一私の手元の地図によると、清岳荘からの登りは旧道コース(沢です)を使って約3時間、下りは新道コース(尾根です)を使って約2時間30分となっています。
▼今回の私のコースタイム
(7:40)清岳荘前登山口~(7:55)旧登山口~(8:35)下二股~【ここの区間が沢や滝が現れるところ】~(10:00)上二股~(10:35)馬の背~(10:55~11:30)斜里岳山頂~(12:15)上二股~(13:05)熊見峠~(14:30)旧登山口~(14:45)下山完了@清岳荘登山口
休憩含めて全行程7時間5分でした。コースタイムより大幅にかかってますがそんな遅いつもりはなかったので(私はいつもコースタイムほぼ同じか少し速い位)この位だと思います!
百名山・斜里岳の山レポ
■清岳荘(せいがくそう)より登山スタート
登山の前に、この日泊まっていた民宿はこちら。摩周湖温泉に泊まりました。
すっごく安いのにそして民宿なのに温泉があるコスパの良すぎるお宿でした。
ここから車を走らせ清岳荘の駐車場へ。
駐車場は100円、広くて空いていました。トイレは清岳荘(綺麗な山小屋)のを100円でお借りできます。
7:40 登山届を書き、スタート!
最初は草が生い茂る平坦な道を歩き、15分程で旧登山口に着きます。
ここから山道へ。緑が青々として生命力がある感じ。茂ってます。
シシウドの仲間?なんか全体的に植物が大きい気がします。
登山口から20分、水が現れました。水底の石のレンガ色が綺麗です。
ここから水の横を歩いたりまた茂みの中に入ったり行ったり来たり。
こんな風に( ↓ )川の中の飛び石をトントンと渡るところもあります。
同行者はノーストックですが、私はストックがあってよかったです。川の水も結構あるので飛び石を渡るときにストックでバランスがとれるので。自分が60代になった時に飛び石渡るバランスあるか不安・・・
8:35 下二股に来ました。ここで旧道コースと新道コースに分かれます。
旧道コースは沢沿いのコース、新道コースは尾根を歩くコースです。
旧道コースは下りでは使えないので、登りは旧道コースを行きます。
下二股から上二股まではいくつもの滝が連なる川沿いの登山道です。ここは水蓮の滝。ここからはずっと沢登りのように登っていきます。
大きな迫力のある滝というより、この位の小さな滝がいくつも現れる感じです。
沢沿いをずっと歩いてきましたが、本格的に沢を歩くことになります。
この正面の岩をを登る ↓ 写真の通り、あまり掴まるものがないので登りずらいです。
ツルツルの一枚岩というわけではないので、しっかり靴底との摩擦を利用して登っていくのですが、手は結構汚れます。足元の岩をつかんだりもするので。
下から見上げたところ( ↓ )。これを登っていきます。足元はドロドロではなく岩。
登って来たところを上から見た時。ここは結構ズルズル滑って登りずらかったので周りの木や足元の地面をつかみながらいきました。
危険箇所はなく、また怖い所もないものの、滑る~~💦というところはあったので、なるべく身軽になって行った方がいいです。
水辺なのでお花も色々咲いていました。あと、虫が多かったです。水沿いだから虫もいますね、、この日は半袖で登っていたのですが長袖にしておけばよかった。
大きな岩をよじ登っているところ。登れない!ってなったのはこの岩一つだけですが、岩の表面の窪みに足をかけて何とかクリア。
私は身長164cmですが、小柄な女性はここの大きな岩登るの大変そうです。
こんな感じでずっと沢沿いを歩く・登るので、昨日の羅臼岳とは植生も歩いているときの印象も全然違って面白い!
岩の上を水が流れていくので滑らないように気を付けながら歩いて行きます。
水の量こんな感じです。
結構流れてます!防水靴はマストです。爽やかな水沿いですが汗だくになりながら遡上していきます。
10:00 上二股に着きました。
ここが山頂へのルートと、熊見峠へのルートの分岐になっていますが、熊見峠の方に行ってしまうと帰り道になってしまうのでここは素直に頂上方向へ歩きます。
上二股から上は川沿いの道は途絶え、森の中を歩いて行きます。
草がぼうぼう。緑が濃い。
疲れるな~と思ったら「胸突き八丁」とありました。登りしんどいですが頑張ります。
登山道横にブルーベリーが生えていました!
北海道すごいな。食べちゃダメなので写真だけ。
上二股から15~20分頑張って登ると、やっと開けたところにでました。ガスっています。
ここからは稜線エリアです。
■馬の背の稜線~斜里岳山頂
10:35 馬の背に来ました。いきなりガスって風が強いので寒い。
ここからは稜線なので、本当なら歩く先が見えてると思うのですが生憎そううまくはいかず。風に揺れるハイマツの間を歩いて行きます。
名前忘れたけど白いお花が咲いていました。
山頂手前には斜里岳神社が祀られています。
山頂まで歩く道。ガスが取れない・・・馬の背といっても特段切り立ってはおらず、怖い感じはありません。
10:55 斜里岳山頂に到着!1,536mです。
山頂は広く、お昼休憩にぴったりですがガス。しばし天気待ちをしました。
ややガスが取れてきた!写真は熊見峠方面
山頂からは下界の街並みやオホーツク海も見えます。
ここでランチ休憩ですが、昨日登った羅臼岳で暑すぎてそんなに食欲がわかなかったという反省を踏まえ、この日は多少バテてもお腹に入れられるウィダインゼリーとバナナにしました。北海道でも北の方、道東の山とはいえ夏なので湿気もあり暑いのでゼリー飲料が良い。
徐々に雲海のようになっていた雲がとれ向こう側の山が見えました。壮大!
30分ほど山頂でのんびりしてから来た道を戻って下山します。
■下山は新道コースを利用
11:30 下山を始めます。
馬の背、上二股までは登って来た道を戻っていきます。
ガスが晴れるとこんな気持ちのいい稜線が見えました。当たり前ですが周りを見ると海なのが普段登っている長野、山梨地域と違いますね。
上二股の分岐まで戻ってきました。往路は旧道コースを登ってきましたが、あの急な沢を下るのは危険なので、下りは新道コース(尾根)を通ります。
斜里岳登山道中には一切トイレはありませんが(登山口のみ)、この上二股には携帯トイレブースがありました。念の為携帯トイレは持ってきていましたが使わなかったので内部がどうなっているかは見てません。
熊見峠方面へ歩きます。見上げると山頂の尾根が見え、斜面は森の緑一色。アルプスのような岩がちなところがなくひたすら森。
道ははっきりしているのでわかり易いです。途中に看板もありました。熊見峠ってことは熊がいたんだろうな・・・ヒグマが出たらと思うと怖いですが、この辺りはまだ背の高い木はないので見晴らしがいいので昨日の羅臼岳よりはびくびくせずに進めます。
山頂からは下っていくのかと思いきや、上二股からは登りでした。。ほぼ別の山にもう一つ登っている感じ。振り返ると山の大きさがわかります。山デッカイ!
熊見峠まで来ましたがややガスが来ていたこともありこの日は特に展望なしでした。
熊見峠を過ぎると、ここからは激下りになります。ひたすらに下りまくる。登って来た分、下二股までガンガンに下ります。
やっと下二股到着。沢登りエリアを新道コースで巻いて降りてきた感じです。
ここからは往路通った道に合流なので、来た道戻る。つまり、下二股~上二股までの区間が、旧道コースか新道コースかどちらかになっている、ということ。今日は天気よかったですが、雨や視界不良など天気が悪ければ、登りでも新道コース使った方がいいと思います。沢登りする旧道コースは楽しいけど悪天候では危ないです。
行きに通った道ですが、しばらく水のない熊見峠尾根(新道コース)を歩いていたので、最後に見た水場がやっぱりキレイで写真撮りました。
透き通った水に溢れた斜里岳、素敵な山でした。
14:45 下山完了!お疲れ様でした。
斜里岳登山の感想 沢歩きが楽しい
私は沢登りはしたことがないので、本格的にやってる方からすると「こんなもん沢登りと違う」ということにはなるのでしょうが、それにしても「沢登りってこんな感じかな?」と少し面白さを感じられる登山でした。本当に楽しい登山道!
山頂から尾根を見渡した時の爽快感も格別です。3人で行きましたが、先輩は羅臼岳が一番疲れたと言い、うちの旦那さんはこの斜里岳が一番疲れたと言ってました。天気の悪い時は気を付けて欲しいですが、一方、多少曇り空でも霧雨でも川をよじ登る楽しさは変わらないので、快晴でなくても楽しめる山だと思います。
そして下山後温泉はないので、車でこの日のお宿、阿寒湖温泉へ走りました。
楽しい山でした!
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