今日もポレポレ 女山旅日記

ポレポレとはスワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」。山が好きな女子が登山、旅行、美味しい食べものを綴る旅日記ブログ

【岩手】早池峰山日帰り登山〜ハヤチネウスユキソウの時期に(公共交通機関利用)

去年(2019年)の7月の3連休、花のシーズンの東北遠征へ行ってきました!お目当ては秋田駒ヶ岳チングルマと、早池峰山のハヤチネウスユキソウ。2つの山のお花の時期が丁度重なる6月末〜7月上旬を狙いました。せっかくなので、秋田駒ヶ岳和賀岳早池峰山と3連休をフルに使って東北の花の名峰を堪能してきました。

※この記事は昨年の記録なので、シャトルバスの運行は今年分をご確認ください。

 

秋田駒ケ岳和賀岳は去年ブログに書いたのですが、書き残していた3日目、2019年の夏、早池峰山の記録です。 

 

早池峰山とは~岩手にある日本百名山

早池峰山(はやちねさん)岩手県にある標高1,917mの山で、日本百名山に数えられます。固有種のハヤチネウスユキソウをはじめ約200種類の高山植物が咲く花の百名山でもあります。

 

 ▼ここにあります(右下の-ボタンで位置感覚を確認できます)

<出典:Google map>

 

日程・早池峰山登山ルート

日程:2019年7月15日(月)

7月の3連休の最終日。

ハヤチネウスユキソウという固有種が咲く時期が6月末~7月ということで、なんとかお花が残っている時期に行けました!

 

ルート:小田越コースのピストン

早池峰山には3つのルートがあります。

①小田越コース(私達はここから)

②河原坊コース

③門馬・平津戸コース

 

一般的なのは①小田越コースと②河原坊コースでしたが、河原坊コースは2016年の台風で登山道が崩落し、2020年現在も通行止めになっています。

③の門馬コースは長い健脚向きのコースのためパス。登っている人もかなり少なそうです。

 

バスでアクセスできることもあり、最もポピュラーな小田越コースからのピストンで行きました。

(※注意※ 2020年は新型コロナウイルスの影響で小田越コースでも登山バスは運休です)

 

私の早池峰山コースタイム

▼今回の私のコースタイム 

(11:00)小田越登山口~(13:10~13:30)山頂でランチ~往路下山~(15:52)小田越登山口下山完了

 

下山時に写真撮りながらゆっくり歩いたので、登りと下りの時間が一緒くらい。実際は下山の方が勿論早く降りられます。

 

早池峰山の山レポ

■アクセス編(花巻駅よりバス利用)

前日は秋田と岩手の間にある和賀岳に登り、鉛温泉・藤三旅館に泊まっていました。

 

 ▼湯治部に泊まりましたが、旅館部もきれいです。立ちながら温泉に入るという珍しい温泉でした!

鉛温泉 藤三旅館

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藤三旅館から徒歩5分の場所にバス停があるので、そこからまずは花巻駅へ向かいます。7:56のバスに乗って行きます。

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藤三旅館から花巻駅までは730円でした。こちらが花巻駅

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私達のように前泊するのでなければ、直接電車で花巻駅または新花巻駅へ行くか、または新幹線盛岡駅からも早池峰山へのバスが出ています。

 

夏季限定で花巻駅新花巻駅経由)から早池峰山へのバスが出ているので、こちらに乗りました。岩手県花巻市のホームページに詳細があります。

(※2020年はこのシャトルバスは運休しています。最新情報は下記HPより)

早池峰山交通アクセス|花巻市

 

9:20 花巻駅

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約20人乗りのバス。早池峰山の登山口である小田越まで片道1500円でした。盛岡駅からのバスだと要予約、こちらの花巻からのバスは予約なしでOKでした。人数多いと乗れないということなのか・・??

 

反射して見にくいですが、これが停車する場所。花巻駅9:20~新花巻駅9:35~と通って、最後小田越に着きます。

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11時前、小田越登山口に到着。登山口で登山届が出せます。

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登山口には水場や自販機などはないので、行動食含め持参する必要があります。

有難いことに、簡易トイレは設置されていました(2019年時点)。簡易トイレってことは常設ではなくシーズン中だけなのかな。

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携帯トイレが販売されてました。コースタイムはそんなに長くないですが、あると安心ですね。

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■花の名峰でハヤチネウスユキソウに出会う(登り)

11:00 小田越登山口より、出発!!

花の名峰ということで、余計な種子を持ち込まないようにまずは靴底の泥を取ってから進みます。

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登山口すぐに携帯トイレ回収ボックスがありました。降りてくるとき捨てられるってことか。

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最初は樹林帯の中を進みます。

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登山にしては遅い時間のスタートなので、登山道は空いています。歩いているのは同じバスで来た方々や、マイカーの方々。

 

開始20分で早くも初めて見る花に出会えました!ギンリョウソウです!

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別名ユウレイタケとも。どうでもいいけどずっとギョリンソウだと思ってました。ギンリョウソウです。

 

しばらくは湿っぽい土や岩の上を歩く道が続きますが、開始25分、早くも景色が開けました。ちょっとガスってますがスケールが大きい!

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この景色になると、もう樹林帯には戻りません。あとはずっと山頂方面を見渡せる一本道。

 

こう書くと25分だけだったか~と思い出すわけですが、登っているのは7月なのでこの時点で汗だくだくです。スポーツドリンクをガブガブ飲む。

そして、あの岩山方面を目指します。

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さっきまでの樹林帯と打って変わってここからは岩稜帯。周りを見るとハイマツです!

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緯度が高いから標高高くないのにもうハイマツです。早くから開けるから景色もいい。東北は爽やかでいいな~

そしてこの辺りから高山植物がどんどん出現してきました。まずはキンロバイ

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こちらはナンブトラノオ。これは前日に登った和賀岳でみたイブキトラノオに似てたのでよく覚えています。トラの尾っぽのよう、ってこと?

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この青い花ミヤマオダマキ。鈴のように下を向いた控えめなお花がかわいい。

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そして!固有種・ハヤチネウスユキソウです!

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もう一枚。

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よく似たお花・ミヤマウスユキソウも咲いています。

登ってきて岩稜帯に出てから最初の方に出会うのはミネウスユキソウ、その後にハヤチネウスユキソウが沢山咲いていました。上の二枚はガイドさんと歩いていらした方々に教えていただいたので合っているはず。

 

ド素人の我々夫婦の意見が一致したのは、

ハヤチネウスユキソウの方が大型だね(ミネウスユキソウやミヤマウスユキソウの方が少し小さいです)」

ハヤチネウスユキソウの方が毛がもさもさしてるね(花弁がふさふさ、毛がもさもさしてます)」

ということでした。参考にはならないと思いますが、見た方はきっと同意してくださるはず。7月が花のシーズンです。

 

これは・・コバノツメクサかな?

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早池峰山は2,000mに満たない山ですが、岩がちなこととか何となく景色がアルプスっぽい感じがします。

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こんな感じに登山道はよく整備されているので迷わずとても歩きやすかったです。 

 

こちらはチシマフウロ。薄紫色の花弁が美しい

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12:15 こんな眺めのいい場所がありました。この岩、登れるのでとてもいい写真スポットです。登り始めが遅いのでとても空いています。

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まだまだ6合目。ガスの方向へ向かって歩きます。ロープが張ってあり助かります

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真夏で東北とはいえ暑いので下を向きながらの登山ですが、足元には可愛いお花がいっぱい。

ミヤマアズマギク

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▼岩陰にミヤマオダマキ

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12:40 よく早池峰山の登山レポにでてくるハシゴに至りました!

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ビビリの私ですが、怖くないです。こういうのは一気に登るに限りますね(そんなに長くない)。

これを登りきると8合目のプレートがありました。

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早池峰山は登り開始25分で一気に景色が開けますが、まあ登りがずっと続きます。

疲れそうなところですが、景色がいいのと、急勾配は少ないのでひたすら高いところへ向かってロープ沿いに歩くのみ。

花は沢山。面白い岩も沢山。

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登りきると、剣が峰分岐にでました。「早池峰山山頂0.4km」の文字が嬉しい。

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ここまで来てしまえば、登りは一旦お休みで、木道に出ます。

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この木道の両側にも高山植物が咲いています!

 

ヨツバシオガマ 前々日の秋田駒ケ岳で沢山出会えたお花。
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コバイケイソウ

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イワカガミ

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▼そして!チングルマも可愛く、沢山咲いていました!

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▼お花ではないけど、こちらはコゴミ??天ぷらにしたい・・・

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このまま山頂に着くと思っていましたが、その前に早池峰山峰避難小屋がありました。

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売店と、携帯トイレブースがあります(普通のトイレではなく、携帯トイレを使用するブースのようです)。この売店でも携帯トイレ売っていました。

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私達も一応持参していましたが、なにせ汗をかくので結局この日は下山までお手洗い利用したいと思いませんでした。ただ、何があるかわからないし、売店が閉まっている可能性もあるので携帯トイレは持参しましょう。

 

そんなこんなで

13:10 山頂に到着~!避難小屋のすぐ近くです。

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祠や、大剣が何本もある山頂でした。

 

早池峰山の山頂でランチ~そして下山

山頂についたのでここで昼食休憩。本日は焼きそばパンです。

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岩が沢山あるため、座る場所には事欠きません。皆さん山頂で休憩しているようでした。

 

休憩を終えたらピストンルートなので、来た道を戻ります。

花を見ながら歩けるので、ピストンでも退屈しません。本当に。

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岩陰だったりして、登りでは気づかなかったお花に気づいたり。寄せ植えのように咲いていて可愛い。

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往路登って来たハシゴまで戻りました。これを降ります。

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ハシゴを登っているときは「下り怖そう」って思いますが、全然怖くない。

ガスっていたのですが、雲が晴れると下界が見えました。どこまでも緑が続き、森が深い様子が見えます。

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降りてくると快晴の青空が見えました。思わず振り返る。

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雲の有無でも全然違う姿を見せてくれます。

一本道が続きます。雲が幻想的。

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振り返って見えた稜線が綺麗でした!あの稜線は早池峰山の山頂から中岳~鶏頭山へ続いているようです。

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後で調べたら、鶏頭山への縦走路も楽しそうなのでいつか歩いてみたい。

 

バスの時間にも間に合いそうなので、下りは写真撮影を楽しみながらゆっくり降りました。それにしても人が少なかった。f:id:aotora2019:20200705092618j:plain

公共交通機関で来る人は少なく、ほとんどがマイカーで来ている方のため、バスの時間に合わせた登山だと(マイカーより開始が遅いため)すごく空いている山行でした。

 

そんな下山中、同じスピードで下る地元のおば様と一緒に歩かせていただきました。その方に教えていただいた、ライオンの顔に見える岩↓

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確かに目を瞑ったライオンに見える!登りでもここは通ったのですが気づきませんでした。その方には蛇紋岩のこととか化石のこととか色々とお話を伺えて楽しかったです。

 

15:52 あっと言う間に小田越登山口に下山完了!

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休憩しながらバスが来るのを待ちました。このまま関東に帰らねばならぬので温泉はなし!

 

早池峰山からバス、新幹線の帰り方

一緒に下山させていただいたおば様に岩手名物南部せんべいをいただきました。うまい。

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帰りは新花巻駅経由花巻駅行きのバスに乗れば、新花巻駅で下車し、そこから新幹線で帰宅できます。バスは予約不要。

同じく新幹線の通る盛岡駅行きのバスもありますが、それは予約が必要なので私達は利用しませんでした。

 

新花巻駅の近くで何か食べたかったけれどお店が見当たらず、駅構内で海鮮ラーメン。

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新幹線で帰れるのは楽でいいですね~

3連休を使った東北遠征、完了しました!
 

早池峰山登山の感想

早池峰山に行くときは絶対にハヤチネウスユキソウのシーズンに行きたい!と思っていましたが、7月の晴れの日、絶好の登山日和に山登りすることができました。

私個人のコースタイムは往復と休憩を入れて5時間弱。大変過ぎず、物足りなくもない丁度良い山行です。 

 

東北の山は関東からだと遠いのが難点ですが、新幹線を使って、温泉も組み合わせれば素敵な山旅になります。

 

この記録は2019年のもので、今年(2020年)はコロナの影響で中々登山バスの運行状況も例年とは違いますし、そもそも場所によっては出掛けるのが躊躇われるところもありますが、早く落ち着いた世の中になって、自然の中を歩けるよう祈るばかりです。

終わり。

 

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